ネイマールの回復と改心を祈る

ネイマールが腰椎にケガを負って、
大会を去ってしまった件。

ブラジルで取材を続ける人が、
街の飲食店で観戦する人たちを
取材したときの話を聞いたんだけど、
ブラジルの飲食店に集まった人たちは、
ケガで退場の瞬間も、試合のあとも、
ネイマールのケガを深刻にとらえていなかったという。

ネイマールのケガはさておき、
ブラジルの準決勝進出の喜びに浸っていて、
ネイマールが深刻なケガを負ったとは、
思われていなかった。

「いつものネイマールだ」

接触プレイを受けると
よく転げまわるネイマールを、
本当に心配する声はあがらなかった。

試合中に担架に運ばれてピッチをあとにしたのに、
あんなにも苦しみ悶えた表情だったのに、
ブラジルの人たちが落胆したのは、
その後、ネイマールのケガの状態を知ってからだった。

Jリーグの試合で僕が担架を担当してたころ、
似たような経験がある。

たいした接触でもないのに、
大げさにコロコロと転んで、悶絶して、
深刻なチャージを受けたフリをする選手がいた。

もちろん担架は出動の準備をするんだけど、
しばらくすると立ち上がって、
そのあと何事もなかったかのようにプレーする。

その選手で、僕は一度も担架を出動させたことはなくて、
「ああ、また転がってるな」としか思わなかった。
転がるたびに「いい加減にしてくれ」とさえ思った。

今回のケガで、ネイマールは被害者ではある。

早く回復してほしいし、
またネイマールの素晴らしいプレーを、
クラブチームで見せてほしいと思う。

でも、コロコロ転がるプレーは、
観客にとって冷めるし、試合の流れも止める。
ファールで必要以上に舞うのは、
魅せるプレーじゃない。

ネイマール自身にとってもいいことはなくて、
審判を欺こうとするプレーをするうちに、
審判は欺かれないようにするわけで、
結果、正しいジャッジが下されなくなる。

相手選手もイラつくわけで、
ネイマールにはガツンと
かまそうと思ってもおかしくない。

ブラジルの人さえも、心配しなくなる…。

ネイマールにはバルセロナで、
また躍動感あるプレーを魅せてほしいと思いつつ、

そろそろ転がりまわるのはやめてほしいと、
ブラジルの人たちの反応を知って思った。

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