2015 J1 1st第8節 後半40分から3点差を追いつかれてのドロー

J1 1stステージ第8節、
清水はホームで山形と対戦し、
3-3で引き分け。

相手に合わせて3バックで臨んだ清水は、
前日練習での手ごたえそのままに、
前半から今までにない連係を見せて、
前半26分までに3点を奪って楽勝ムードに。

ところが前半途中から
相手のミスに助けられ失点こそなかったものの、
山形にたびたび決定機を作られ、
後半40分、ついに失点すると、
そこからパニックに陥ったかのように2失点し、
追いつかれて試合終了。

リーグ戦の連敗を5で止めたとはいえ、
連敗継続以上のえぐい苦みが口に残った。

清水は選手も監督もファンも、
誰もが前半の時点で楽勝だと思ったはず。

前半の途中からおかしくなってきて、
やばいのかもとは思いつつも、
後半残り10分に3-0だったときは、
失点しても勝てはすると思った。

結果、勝てなかった。
失点をして選手はパニックに陥ったようだった。

このパニックは、選手と監督両方の問題だと思う。

選手たちは前監督時代からたびたび、
失点するとパフォーマンスが落ちることがあった。

余裕がなくなって失点を重ねたり、
ボールがつながらなくなったりした。

そういうのって、自信のなさが原因のことが多い。
何か不安があるからってことが多い。

自信は成功体験からもたらされる。
成功体験が少ないと、根拠ある自信は持てない。

根拠のない自信を持つでもいい。
どんな種類の自信でも、人は余裕を持てる。

選手には、どっちもなかったんじゃないか。
連敗だったり、これまでの成功の少なさが、
そんなメンタルにさせてるんじゃないか。
余裕さえあれば、この試合は終わらせることができた。

でも余裕がなくなって、消極的になったり、
どうしようと不安になると、
実力とは関係なしに、うまくいかなくなるわけで。

大榎監督の問題は、「守る意識」を
持たせ過ぎることにあると思う。

監督は、3-0でリードしてるチームに、
失点をゼロで抑えようと言った。
1点取られるとバタバタするからと話した。

結果、1点取られた。
バタバタすると言われた選手たちは、
その通り、バタバタした。
1点取られた瞬間、選手たちの頭には、
バタバタしちゃうんじゃないかっていう、
不安がよぎったんじゃないだろうか。

これまでも守る意識付けが強すぎるように思う。
守るよう言われた、自信が足りない今の清水の選手たちは、
精神的にも守りに入ってしまうのか、
ピッチ上のアグレッシブさに欠けることがある。

前へと向かう推進力に欠け、
守備から攻撃へのスピードが遅く、
引くからセカンドボールを拾えずに、
耐える時間が長くなるだけのことが多い。

心のどこかに、守り切れないんじゃないかっていう
不安があるから、結果、考えるスピードが遅くなって、
相手に外され、フリーの状態を
作られまくってるってことは、ないだろうか。

攻撃的にしろとは言わないまでも、
なんでも「前半は0でいけ」とか、
「失点に気をつけろ」ばかりでいれば、
うまくいくものも、うまくいかないと思う。

そこの指示の問題があるんじゃないかと、僕は思った。

そして自信を持てない選手たちの
不安を消すためには、解決方法を提示し、
リードしたまま終わらせる精神状態を、
作ってあげることも、今のチームには必要だと思う。

衝撃的な結末の中でも、いい部分はあった。

デュークとの連係が良くなって、
全体が連動して、前半に3点を奪えた。

3バックに対して3バックで挑んだからか、
仕事をハッキリさせることができて、
選手たちの考えるスピードが上がった。

選手も監督も問題を解決しつつあって、
これまでの清水に足りなかった、
「連係」と「仕事の明確さ」が、
選手たちの攻撃スピードを上げていた。

試合終盤にこれからも不安にならないよう、
今日のトラウマのような3失点は忘れて、

3-3で引き分けたという事実と、
試合をどう終わらせればいいかという、
今回の失敗から学んだ解決方法を身につけて、
次からの試合に臨んでほしいと思う。

今はまだ、うまくいきそうな感じは残ってる。
うまくいくイメージを普段から何十回も、何百回もして、
根拠のない自信でいいから、次を戦ってほしいと思う。

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