ラグビーW杯 3勝1敗で敗退 ブームを文化に

ラグビーW杯、
すでに1次リーグ敗退が決まっている日本は、
アメリカと対戦して28-18で勝利。

勝ち点で南アフリカとスコットランドを上回れず、
3勝しながらグループステージ敗退という
史上初のチームとなり、
史上最強の敗者として大会を去った。

今大会の日本代表の盛り上がりは、
スポーツにあまり興味がない女性がターゲットの
朝の情報番組でさえ、長いVTRで特集を組んでいたほど、
大きな波としてやってきていた。

権利の関係で、中継をしている日テレ以外は、
映像をほとんど使えないにも関わらず、
どうにかしてラグビーに時間を割いていた。

ラグビーは、確実に盛り上がった。
2015年のブームになった。

これからは、なでしこジャパンのように
「ブームを文化に」する作業になる。

僕がラグビーを見るようになったのは、
3年近く前の大学ラグビーだった。
母校の筑波大が、大学ラグビー選手権の準決勝で
今回のワールドカップ初戦のように劇的な勝利を収め、
創部以来初の決勝に進出したからだった。

その試合は、前半を5-21で終えた筑波大が、
後半に得点を重ねて、23-21と逆転。
73分に東海大のトライが決まって
23-26とまたリードされたものの、
その直後の75分にトライを奪い、28-26になって再逆転。
筑波はその後の反撃をかわし、
劇的な勝利を収めたというもの。

試合映像を見たのは、
決勝進出っていう結果を知ってからだったのに、
手に汗握る展開に興奮した。

じゃあ、なぜ見続けるようになったかというと、
それも母校っていう応援したいチームの存在だった。

で、今回に置き換えたとき、
多くの人にとって、ラグビーが盛んな母校も、
地元の地名が入ったトップチームもない中では、
やっぱり日本代表への熱が、ラグビー界の生命線になる。

具体的には、日本が初めて参戦する、
来年2月開幕のスーパーラグビー。

僕はこの戦いを見たことがないから、
日本代表がどこまでできるか分からないけど、
ここで日本がW杯みたいな熱い試合を見せられれば、
ラグビーを見続ける人はそれなりにいると思う。

ブームは、文化に少し近づく可能性がある。

そして、僕が2年半前にスタジアムで見た日本代表戦では、
反則があるたびに、年配の男性が、
若い人にルールを教える光景があった。

「五郎丸って名前すごいね」と話す団体へ、
「名前が“五郎”なら“五郎丸五郎”だな」と言って、
満足げに試合に目をやるおじさんがいた。

30年以上前に咲いた花の根は、まだ腐っていない。

ブームを文化にすることは、できなくはないと思う。

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