2016 J2 第15節 J2新記録の8点差勝利

J2第15節、清水はホームで
群馬と対戦し、8-0で大勝した。

前節の東京V戦と同じように、
前半早々に得点を奪うと、
前節の東京V戦とは違って、
ゴールラッシュを演じての大勝。

1試合8得点はJ2最多タイ、
8点差の勝利はJ2新記録だった。

1試合で8点取れたことも、
失点をゼロに抑えられたことも、
どっちも素晴らしかった。

群馬の縦パスをカットしまくり、
ショートカウンターがことごとく決まり、
コーナーキックから今シーズン初めて得点が決まった。

1点目の白崎や、8点目の金子のような、
2列目からゴール前に飛び込んでのゴールも、
これまであまりなかったし、
選手たちに余裕と自信が生まれたことで、
7点目の村田のループみたいなゴールも生まれた。

8-0になって緩みがちな試合終了間際、
パスコースがあるのにタッチへクリアした松原へ
角田が厳しく怒っていたこと、
シュートしようとして足に当たらなかった北川が、
険しい表情で悔しさを見せたこと、
そんなことも含めて素晴らしかったと思う。

とはいえ。
清水が特別に良かったわけじゃない。

サッカーゲームでCOMレベルを変えたら、
点がバカスカ入った…みたいな試合。

別に試合が壊れたわけじゃなく、
清水がバルサのように圧倒してたわけでもなく、
淡々とゴールが決まっていったような感じ。

それは群馬との実力差でもなく、
群馬が守りを固めず、縦へのロングボールを多用せず、
清水の戦い方にハマったまま修正できなかったことが、
一番の要因だと思う。

もちろん清水は選手同士の距離が良かったし、
ボールへの反応もここ最近では一番良かった。
攻撃の選手もしっかりと戻って守備し、
それも全体の距離感が良い要因になっていた。

ただそれは相手あってのことで、
これで改善されたかどうかは分からない。
守りを固め、縦へのロングボールを多用する相手に、
同じパフォーマンスを発揮できるかは分からない。

それに清水にもピンチの場面が結構あったし、
チャンスの場面も得点ほど多くはなかった。

実は、清水はいつもと大きくは変わっていない。

というか、2年前ともそれほど変わっていない。

清水はゴトビ監督時代から
ショートカウンターが得意なチームだった。

これからの試合、
群馬のような戦い方をしてくる相手はきっと少なく、
たぶん守りを固めるチームの方が多いと思う。

相手は守りを固め、バックラインから
縦へロングボールを放り込む。
清水ボールになったとしても、
前線の選手がプレスをかけてくる。

そうなったとき、
ショートカウンターはこんなに炸裂しないし、
全体をコンパクトに保てず
選手同士の距離がおかしくなる。

そんな中でも、今日の1点目や8点目のように、
2列目の選手がゴール前に走り込んだりする、
連動した攻撃ができるかどうか。

バックラインがあたふたしないよう、
ボランチの選手が近付いたり、他の選手も動いて、
パスの出しどころを作れるかどうか。

次の試合で、今日の大勝の意味が変わる。

ケチャップを急にドバドバ使い過ぎるから、
空っぽになったけど買い置きしてなかった!
的な試合になることだって全然ありえる。

そんな中、一番良かったことは、
前日に選手同士で「青空ミーティング」を行い、
その直後の試合でこういう結果が出たことだと思う。

ミーティングと結果の因果関係は分からないけれど、
若手選手がコミュニケーションの大切さを実感し、
大事に思えるようになったら、大きな意味がある。

これまでずっと問題とされてきた、
「選手同士が声を出し合っていない」ことが、
こういう勝利がきっかけで、改善されていったら、
実はそれが一番大きなことなんじゃないかと思う。

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