2016 J2 第34節 生死を分けた残り数分

J2第34節、清水はアウェイで
セレッソ大阪と対戦し、2-1で勝利した。

0-1で迎えた試合終了間際、
89分に同点ゴール、
アディショナルタイムに逆転ゴールで、
またも劇的な逆転勝利。

2位・松本も勝ったため、
残り8試合で、自動昇格圏内との勝ち点差は7のまま。

ただ、終了間際まで敗戦濃厚だった中、
勝ち点0を3に変えられたことは大きく、
自動昇格の望みを持てるギリギリを維持できた。

1998年以来、18年ぶりに
アウェイでセレッソに勝利した。

そして今シーズン、今のプレーオフ圏内の
チーム相手に1勝もできていなかった中、
初めて勝つことができた。

しかも前節、松本に無得点で敗れたあとの試合。
攻撃への自信を失わずに済んだ。

ここ数試合と同じように、
内容はそこまで良くなかったけれど、
勝利自体には、大きな価値があったと思う。

ただ、これでOKとは思えない。
残り8試合、もしかしたら8連勝したとしても
2位に届かないかもしれない中で、
数試合前のような、もっと安定した試合が必要。

ダブルボランチにプレッシャーをかけられて、
試合をうまく運べなくなっている今、
周りを含めた対処が必要になってると思う。

例えば今日、角田が何度か見せた、
ディフェンスラインからドリブルで上がるプレー。
これだけでチャンスが生まれたりする。

逆にテセ・大前の2トップが
動けていなかったのも影響したかもしれない。

ここのところうまくいっていなかった、
竹内が縦に入れるパスが、
今日は何度か攻撃のスイッチになっていたけれど、
そういうプレーをもっと増やすためには、
周りの選手のひと工夫が大事になってくる。

今日の先発、ボランチの河井を1列上げて、
そのボランチに本田を入れるという
選択肢もあったと思う。

それをやらなかったのは、
残り試合を竹内・河井のダブルボランチで
戦っていくという決意ともとれる。

ここからの相手を見ても、
下位チームが多いわけで、
その2人でやっていけると思う。

だからこそ、ひと工夫できるかが、
今後のカギになるんじゃないだろうか。

小林監督の指導力が、J2では実を結びつつある。
シーズン後半の成績が良くなっていて、
試合後半が強く、交代選手が活躍している。
それらはアドバイスの的確さが関係していると思う。

今日の試合、途中出場し、
ワンタッチでゴール前へ抜け出して
同点ゴールを奪った北川に対し、小林監督は
「ディフェンスラインが下がっているので、
中盤とディフェンスラインの間のスペースで
ボールを受けて前を向け」と指示を出して、
ピッチに送り出したという。

それをきっちりと遂行した北川と、
そのパスを出した金子も素晴らしいけれど、
どう相手を崩すか明確に指示して結果に結びつけた、
小林監督の手腕も見逃せない。

残り8試合、自動昇格へ向け、
厳しい状況は変わらない。
今日の試合も手放しで喜べない。

ただ、期待できるだけの材料はある。

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