2017 J1 第21節 0-2からの逆転勝利

J1第21節、清水はホームで
セレッソ大阪と対戦し、3-2で勝利した。

3試合連続で、前半に2失点した清水は、
メンバーがケガで大量離脱していることもあり、
このまま敗れそうな空気が漂っていた中、
後半、怒涛の3ゴールで劇的逆転勝利。

ベンチにユース選手を2人入れざるを得ない
選手を18人揃えることすら厳しい中で、
暫定首位のセレッソを2点差から逆転で下した。

ドSシリーズと銘打っただけある、
ドSな勝利を飾った。

昨シーズンを思い出すかのような、
若手の躍動が目立つ試合だった。

前節と同様、完全に復調した松原が、
見事な突破とクロスを何度も見せれば、

これまで正直パッとしなかった北川が、
素晴らしいターンからの左隅ゴールや、
松原からのグラウンダークロスを
芸術的ヒールで決勝点を挙げ2得点。

そして金子はプレスバックで、
何度も相手ボールをかっさらい、
セレッソのリズムを完全に崩していた。

さらに、そんな若手を支えていたのは、
チームとして全体的に落ち着いたボール回し。
自信を持って落ち着いてボールをつなぐ姿は、
ここ最近見られないものだった。

清水が前半、簡単に2失点したことで、
両チームに起きた精神状態の変化が、
後半の戦いを大きく変えたんだと思う。

前半、清水の悪いところといえる、
瞬間的な緩みが出て2失点。

とはいえ、セレッソもそれほど良くはなく、
サッカーの内容に、大きな差はなかった。

追い込まれた清水は、積極的な攻撃を始めた。
セレッソは勝てると思ったのか少し緩んだ。
プレスも緩んで、清水は慌てずにプレーできた。

その結果、力関係は清水に大きく傾き、
セレッソは最後まで修正できなかったのかもしれない。

清水には試合ごとに波があるし、
試合の中でも波がある。

試合を通して、シーズンを通して、
自信を持って積極的に戦うことができれば、
もっと勝ち点を積み上げられるはず。

悪い波だった前節、
いい波が起きたのが今日の後半。

その原因は、選手たちが真面目過ぎて、
指揮官やベテランに引っ張ってもらうだけの、
プレーや行動が従順すぎるからだと思っている。

だからイレギュラーなことをする相手や、
老獪なプレーをする選手がいる相手に弱く、
真っ向勝負を仕掛けてくる相手には強い。

指揮官の目論見通りにハマれば強くて、
ハマらないと自分たちで立て直せず弱い。

まだまだ今日は、高波でしかないかもしれないけれど、
クラブは少しずつ変わってきている。

松原や北川、金子のように、
強気で向上心の強い若手が増えた。

試合終了直後、抱き合って喜ぶ選手たちの中で、
みんな集まるよう叫んだゲームキャプテン、
中堅の竹内も頼もしかった。

前節は感じられなかった、
年単位で見たときの成長が、今日は感じられた。

まだまだ修正すべき部分がたくさんある、
危なっかしい勝利ではあったけれど、

暫定首位のクラブを相手に、
冷静で積極的なプレーから2点差を逆転し、
降格圏まで勝ち点差9離すことに成功した勝利は、

次の試合からの自信と余裕につながる。
そして、J2だった昨シーズンのセレッソ戦とも重なる。

修正すべき部分がまだたくさんある中で、
大きな勝利だったと思う。

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