2017 J1 第30節 守り一辺倒の中で見えた光明

21日のJ1第30節、清水はアウェイで
仙台と戦い、0-0で引き分けた。

終始守りを固めて一発に賭けた清水は、
相手にそれほどチャンスを作らせず、
自分たちもそれほどチャンスを作れず。

16位の広島が敗れたため、
残り4試合で降格圏と勝ち点差は3。

残留争いから抜け出すことはできなかったものの、
1歩だけ降格圏から離れた。

最近の清水の「攻撃を捨てて守る」が、
より強く打ち出された試合だった。

攻撃をする気がないかのような、
チアゴ・北川の一発に賭けた戦い。

偶然でも裏に抜けて点が取れればいいという、
完全に割り切った戦い方だった。

ところがチアゴは孤立、
北川には裏へ精度の高いボールが入らず、
簡単に守られる結果になってしまい、
攻撃はとにかく、偶然に頼る試合になってしまった。

ただそんな中での光明は、
犬飼の復帰のおかげか、ディフェンス意識の強さか、
危ない場面が前節までより減っていたこと。

前節までは、偶然守れた場面が多くて、
失点しなかったらラッキーくらいの試合だった。

ところがこの日の試合は、
仙台がすごく悪かったわけじゃなく、
クロスは真ん中ではじき返していて、
突破にもブロックでだいぶ防いでいた。

これが実は、大きな前進かもしれなくて、
これまでは守備が不安過ぎて、
攻撃も機能していなかった部分があったはず。
思い切った攻撃ができず、全体が縮こまっていた。

でも守備への信頼があれば、
攻撃で少しうまくいかなくても守れるはずだと、
2列目やボランチも、もう少し思い切った攻撃を
仕掛けることができるはず。回りが見えるようになる。

チーム全体で守備することは変わらないけれど、
精神的に余裕ができることは大きくて、
次節はもう少し攻撃にも期待できるかもしれない。

ただクリアする、ただ裏へと蹴り飛ばす、
そんな場面は減るんじゃないかと思う。

この日のセンターバックは、
ここ数試合の中で一番頼もしかった。

支配率は相手が大きく上回っていたし、
全然攻撃の形は作れなかったけれど、
ここ最近とは違う内容だったと、僕は思った。

チームが良くなるわずかな光を感じられた。

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