「黄色いブロックの内側へお下がりください」
僕らは「内側」の意味が、黄色いブロックよりも、
線路から離れた側だと知っている。
でも外も中もない駅のホームで
「内側」の定義は、本来曖昧。
ホームの中にいると考えれば、
「内側」は線路から離れた側。
でも黄色いブロックと線路に挟まれた部分も、
囲まれている分、なんとなく「内側」っぽい。
それか黄色いブロックの上。
黄色いブロックの範囲内も「内側」ってぽい。
それはホームドアがあるとなおさら。
東京メトロ南北線は、たくさんの人が
黄色いブロックと線路側の壁の間で待っている。
…とまあ、そもそも言葉だけで判断しないから、
アナウンスで「線路側で待たないと!」と思う人はいないけど。
だから今のままで良くて、
単純に、気になるとすごく気になる言葉だなと。
もし変えるとすれば
「黄色いブロックより線路から離れてください」か。
でもこれはこれで、
黄色いブロックも線路から離れようとしているように、
聞こえなくもないけれど、そんなことはない。