J1第32節、清水はホームで
名古屋と戦い、2-0で勝利した。
清水は前節の湘南戦を引きずるかのように、
前半は落ち着かず、自信なさげなプレーに終始。
それが後半は距離感が良くなり、
破壊力抜群の2トップが点をとって勝利。
一応まだ決まっていなかった「J1残留」を決めた。
試合内容としては危うかったものの、
結果的にしのいで勝てたのは、
チームとして強固になってきているからだと思う。
年間でメンバーを固定して戦ってきたことで、
チームとしての戦い方が整理され、
お互いのプレーが分かるようになっている。
加えて、選手個々の意識の高さや向上心、
仲間と一緒に戦う熱さが加わって、
今、チームを見ているのがとても楽しい。
そう、楽しい。
勝っているから楽しいのは当然なんだけど、
青春漫画を見ているような、
高校野球や高校サッカーを見ているような、
一丸となって戦う姿を見ているのが楽しい。
例えば第29節の静岡ダービー、
ドウグラスが大久保から悪質なラフプレーを受けたとき、
北川が大久保へ真っ先に詰め寄った姿。
第30節の広島戦でテセが復帰ゴールを挙げたあと、
選手たちがテセよりも喜び続けていた姿。
今日のクリスランへのメッセージもそうだけど、
そういう熱さ、仲間への思いをストレートに表す姿は、
見ている側が熱くなる。
こういうクラブは、例え負けたとしても、
多くの人が応援し続けたくなる。
スタジアムでの興奮が、倍増する。
残り2節。
ここ数年は残留争いや昇格争いばかりで、
それはそれは刺激的な戦いが続いていた。
今年はACL圏内が難しく、残留争いもない、
久しぶりの平和な終盤2試合になった。
いつもより刺激は少ない。
でもここ数年で、一番楽しいシーズン終盤戦。
それは平和を取り戻したありがたみ以上に、
単純にチームを見ている楽しさが大きい。
選手同士が信頼し合って、熱くなっていて、
ワクワクさせてくれるだけで、見ていて楽しい。
今の選手たちで戦えるのは、あと2節。
選手たちには、勝って、喜んでほしいと思う。