土曜の2018年のJ1最終節、清水はアウェイで
長崎と戦い、4-4で引き分けた。
降格が決まっている長崎と、
ACLも降格もない清水というリラックスした試合は、
シーズン最終戦ということもあって、
花火を揚げるかのような得点ラッシュ。
これで清水は2018年シーズンを8位でフィニッシュ。
久しぶりに中位まで順位が押し上げられ、
来シーズンに期待が持てる1年だった。
最終戦から見えるものは特になく、
攻撃陣の破壊力を再確認したのと、
守備は全体が緊張を持って取り組まないと、
まだまだだと感じたという程度。
ちなみに金子が10点目を記録し、
北川、ドウグラス。金子の3人が2桁得点。
清水で3人が2ケタに乗せたのは20年ぶりで、
今シーズンの躍進が数字からも垣間見える。
そして今シーズンを総括。
今シーズンの印象はというと…
【良かったところ】
○ケガ人が少なくメンバーが固定できたことで、
チーム全体で連動した戦いができるようになっていた。
○選手個々のサッカーへの姿勢が良くなっていることで、
北川や金子、立田のような向上心を持った若手が伸びた。
○ドウグラスの加入で、前線の破壊力が増し、
北川との2トップと、運動量ある2列目は相手の脅威になった。
○ディフェンスにファンソッコや六反がいる安心感で、
全体が自信をもって前へとボールを運べていた。
○チームで戦っている一体感が強く感じられ、
戦っているのを観ているだけで、熱くなれた。
【改善したいところ】
●選手層が薄く、ケガや出場停止が少し出ただけで
控えで違いを出せる選手がおらず、
選手交代が効果的にできなかった。
●プレスをかけられたり、ちょっといなされると、
とたんに慌てたり、距離感がおかしくなって
何もできなくなる試合や時間帯が結構あった。
●自分たちがボールを持ったとき、サイドからの崩しなど、
まだまだ2トップの力を生かし切れていない。
●ディフェンスの脆さも時折あって、崩されていないのに、
あっさりと失点するシーンがちょこちょこあった。
…などなど、他にもあるけど、ざっとこんな印象。
まあ久々に、見てて楽しいシーズンだった!
これからの方向性としては、
今の戦い方を継続しつつ、補強で選手層を厚くすること。
外国人でいえば、ドウグラスやソッコのような選手が必要。
日本人と同じレベルの選手は、とる必要はない。
そうしてレベルの高い選手と練習をする中で、
意識の高い若手は、着実に伸びてくるはず。
プレーをするうえでお手本や、レベルの高い相手がいて、
さらにプロの生活や姿勢のお手本もいる。
日本代表選手という、身近な目標もいる。
今の路線で各ポジションを厚くすることが、
来シーズンでさらに飛躍することにつながるかと。
久しぶりに「土台ができた」と思えるシーズンだった。
これまで何年も、土台を作ろうとしてうまくいかないという、
三保松原以上に崩れやすいチームだったから。
来シーズンは、ACL出場圏内の3位以内が、
現実的な目標になるんじゃないかと思う。
今はフロントも信頼できるから、
しっかりとチームをアップデートして、
来シーズンを戦ってくれるんじゃないかと。