2019 J1 第10節 声

J1第10節、清水はアウェイで
鹿島と対戦し、0-3で敗れた。

清水は前半早々、カウンターで北川が倒されて得たFKを、
中村慶太が決めたはずが、ゴールラインを割ってないとして
誤審のノーゴール判定。

すると10分にゴールを決められ、
その後は混乱しているかのように防戦一方。
完全に試合を支配されて完敗した。

前半2分のFKで得点が認められていれば、
展開は違ったものになったかもしれない。

清水が自信を持って戦い、
しっかりした守備からのカウンター狙いができ、
勝てた可能性は十分にある。

今日の試合で多かった、攻め切れないシーンや、
細かなミスの多さは、自信あるプレーをしていれば、
こんなことになってないかもしれない。

あの誤審は、今日の試合を大きく左右したと思う。

ただ、清水にある根本的な問題は、
誤審を糾弾しても、解消されない。

清水はうまくいっているとき、上位に入れるくらい強い。

でも一度うまくいかなくなると、
今日のように激弱で、試合中にピッチ内で立て直せない。

前半の早い時間帯に失点したことで、
全体がどこか不安を抱えているような雰囲気になり、
ボールタッチがブレ始め、視野も狭くなり、連係もなく、
チームとして機能不全に陥った。

個と個の力で、得点につながりそうなシーンもあったけれど、
チームとして得点を奪えそうな空気がなかった。

ピッチ内で立て直せないことに、
清水の根本的な問題が見え隠れする。

「清水のチームの雰囲気はいい」
「技術のある選手が多い」
そんな話はよく出るけれど、
じゃあいいチームがといえば違う。

チームメイトが仲良しだから、
連係がうまくいくわけじゃない。
技術やサッカー脳があるから、
チームが機能するとも限らない。

声を出して、相手に要求して、
自分がどんなプレーをしようとして、
相手にどんなプレーをしてほしいか、
それを練習でたくさん話して、
試合中もピッチ内で声を掛け合わないと、
連係は深まらないし、チームは機能しなくなる。

実際はどれだけ声が出てるのか分からないけど、
選手コメントでたびたび
「今日は声を出せて良かった」「もっと声を出したい」
というような話が出るってことは、
選手同士の声が足りないのが、ずっと抱えている問題なんだと思う。

清水は「マジメで大人しい」クラブ、
というイメージがある。

言われた通りやることは得意だけど、
想定外のことが起こると途端に立て直せなくなるイメージ。

それは選手が入れ替わっても、変わらない。
試合ごとの波、試合中の波がある。

最近は若手に主張が見え始め、
少しずつ変わってきてる雰囲気はあるけれど、
まだ今日みたいな試合になることがある。

ピッチ内での修正が全然きかない。
今日もボールを回されたとき、どうボールを奪うのか、
どう攻撃に移すのか、分からなくなっていた。

選手同士の意思疎通に、問題はないだろうか。

今シーズン加わったエウシーニョやヘナト、
中村慶太とまだうまく融合できていないのも、
そのあたりが関係しているような気がする。

しかも清水はキャンプで取り組んだ3バックで、
新戦力と連係を深めてきたのが、
うまくいかなかったことで、
シーズン途中で4バックに変更した影響もある。

カウンター主体のサッカーから、
パスをつなぐ意識を高めようと取り組んでいるのも、
影響しているとは思う。

ただ、そろそろ連係ができてきても
いいんじゃないかとも思う。

新戦力と噛み合うまでには時間がかかるとはいえ、
コミュニケーションの問題は、ないだろうか。

次の川崎戦、ヘタすると今日の鹿島戦の惨劇と、
まったく同じ光景が繰り返される。

ヨンソン監督は、選手に任せる部分の多い監督なわけで、
選手同士がもっと話して、変わらないといけない。

監督が何人変わっても解決していない問題だから、
今日の試合ですぐ変わるのは難しいけど、
変えることはできると思う。

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