2019 J1 第16節 2試合連続のAT劇的勝利で5戦負けなし

J1第16節、清水はアウェイで
名古屋と対戦し、2-1で勝利した。

1-1の同点で迎えた試合終了間際、
河井が裏へ抜け出す見事な崩しから、
西澤が2試合連続のアディショナルタイム決勝ゴール。

篠田監督就任後、リーグ戦5試合負けなしの3勝2分で、
2試合前の最下位から、暫定ながら11位まで浮上した。
(翌日の試合を受けて12位になりました)

試合全体を通して見ると、
名古屋のポゼッションの上手さによって、
清水はボールを持てない時間帯が長かった。

ただそれと同時に、清水はカウンターで、
何度も名古屋ゴールを脅かしていた。
名古屋よりも、決定的な場面は多かった。

決定的な場面がことごとく決まらず、
得点こそならなかったものの、
昨シーズン終盤のような迫力があった。

先制の場面は、ヘナトが前線のスペースを見つけ、
スルスルッと上がって裏へ抜けたところに、
エウシーニョが右アウトサイドのキックでパス、
そしてヘナトのクロスに、ドウグラスの5試合連続ゴール。

さらに劇的なアディショナルタイム弾では、
新加入のエウシーニョ、中村、
途中出場の河井とつながって、
最後は新加入で公式戦初スタメンの西澤が決めた。
すべてのプレーのクオリティが高かった。

新戦力や途中出場の選手が活躍するという、
チームとして勢いの出る勝ち方だった。

西澤が、勢いを増す存在になっているのは確かだと思う。

細かなミスはあるんだろうけど、
運動量、熱量、献身性、球際の強さなどで、
チーム全体のパフォーマンスを高めている。

ヨンソン体制下で攻撃的MFの序列最下位に見えた男は、
一転、最上位ランクの大事なピースになっている。

さらに、いよいよヘナトとエウシーニョが
チームと噛み合い始めている。

ドウグラスが完全復調している。

そして決めた2点はどちらも
得意のショートカウンターではなく、
ディフェンスの綻びを突いて相手の裏へ抜けた、
苦手としてきた崩す形のゴール。

ディフェンスが、ねばっこくなった。
相手への寄せが、しっかりとしてきた。

篠田監督による相手の強みを消し、
弱点を突く教えを、選手たちがしっかり遂行した。
今日の名古屋しかり、好調だった大分しかり、
本来のパフォーマンスを出せなかった相手は、
新監督のもと、事前にしっかり準備をした成果だと思う。

確実にチームが上向き、勝ち点が積み上がっている。

とはいえ、上向き始めた段階でしかない。

相変わらず、自分たちのボールになったとき、
プレスをかけられると周りに味方がいても
簡単にクリアするだけで、相手のターンが続くことがある。

特に前半が良くない試合が続いていて、
運良く失点しなかったという場面も結構ある。

そして、ここ2試合の劇的勝利は、
どちらもハイラインで攻めてくるうえ、
ディフェンスにスキのあるチームだった。
清水にとっては、相性が良かった。

今後、守備をしっかりと固めてきて、
ディフェンスの裏をケアしてくる相手からも、
得点を奪うことはできるのかは未知数。

次の相手・鳥栖は最下位とはいえ、
守備ありきで戦いに挑んでくるだろうから、
清水にとっては、横浜・名古屋よりも戦いにくいかもしれない。

ここを撃破できたら、上半分が見える。

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