プレミア12のぬるさ

「世界野球」とか
「野球の世界一を争う、4年に1度の大会」
などと伝えられている、プレミア12。

同じ4年に1度の世界一を決める大会としては、
WBCという大会もあるけれど、
それとは別にある4年に1度の大会。

WBCはメジャーリーグが立ち上げ、
プレミア12は世界野球ソフトボール連盟が立ち上げた。

このプレミア12、野球人気があって
世界大会が好きな日本でも、
今大会はあまり興味を持たれていない。

ラグビーW杯では日本以外の試合でも
スタジアムが満員に埋まった日本で、
プレミア12は日本戦ですらガラガラ。

視聴率が10%を超えた試合もあるけど、
65歳以上男性の視聴率が圧倒的に高く、
野球とともに生きてきた世代が見ている状況。

これから勝ち上がっていけば、
ある程度盛り上がっていくんだろうけど、
野球ファンはこの大会の価値の低さを分かっている。

価値を落としているひとつの要因は、
参加国や選手たちの大会に対する姿勢。

プレミア12はメジャーリーガーがほぼ不参加。
だってオフシーズンに入った今の時期は休みたいから。
出場するメリットが何もないから。

メジャーリーガー以外も辞退や不参加の選手が続出で、
レベルはかなり低く、試合もつまらない。
フォアボールが連発したり、ミスが結構出たり。

この大会で東京五輪の出場権がかかっているけれど、
プレミア12は、それでもどうでもいい大会らしい。
(東京五輪も、どうでもいい国が多そうだけど…)

最近行われたラグビーW杯みたいに、
国の代表として全力で挑む感じはなく、
全体的な雰囲気がぬるいから、応援のしがいがない。

迫力があって気の抜けないラグビーと、
のんびりした野球の違いというだけじゃなく。

そもそも野球は各国で完結してるから、
野球選手たちの多くが、
国際大会全般にあまり乗り気じゃないわけだけど。

プレミア12という、第2の国際大会があっていいと思う。

ただ、だったらもっと各国のやる気がないと、
見ている側に、野球の魅力が伝わらない。

放映権料で稼ぐことはできないし、
大会スポンサーは日本企業くらいしかつかず、
運営側にそれほどお金がないだろうから、
賞金などでモチベーションを高められない。

WBCはまだ、活躍の先に、
メジャーリーグ移籍の夢がある。
それでも盛り上がりに欠けるとはいえ。

プレミア12に一流どころが参加しないなら、
大会全体で作って価値を上げないと、
未来にお金は生まれない。

野球はエンターテインメントなんだから、
極端な話、12か国の選手がごちゃ混ぜのドラフトをして、
いろんなチームに日本人選手がいるくらいの、
ベースボールの祭典にしちゃったっていいのかもしれない。

今のままだと、日本の自己満足の大会でしかない。

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