2004年05月09日 筑波の平山は本物の平山か?【後編】

 【前編】の続き


 筑波よく勝てたな、って試合だった。
 前半1分に平山のヘッド、
 3分には兵働のこれもヘッドが決まって2−0。
 で、あとの87分間は筑波に見るべきとこがないまま試合終了。
 相手攻撃陣をゴール前でフリーにさせすぎて、
 クロスの精度やタイミングが良かったら確実にやられてた。

 注目の平山はっていうと、
 よく90分間出場させてくれたな、って出来だった。
 普通の大学生レベル、最低のプレー内容。
 藤本淳吾(筑波大3年)をはじめ、他の選手の方が輝いてた。

 ポストプレーができずに相手に跳ね返され、
 パスをもらってキープしようとしても、
 決して早くない相手ディフェンスの寄せにボールを奪われてた。
 今日の試合だけでいうと、
 大学のスピードにすらついていけてないようにも見えた。
 大学のスピードに合わせちゃってたっていうか。

 もちろんコンビネーションの問題もある。
 オリンピック代表である程度できてるわけだから、
 実力はこんなもんじゃない。
 声がまったく出てないから、先輩に遠慮してる部分もあるんだと思う。

 ただこのままじゃ、大学での成長はありえない。
 筋力と精神力を鍛えて、キレのあるプレーを見せてほしい。

 筑波大の平山に、今のところ見るべきものはあまりない。
 僕らが描く平山は、筑波にはいない。


 平山がヘディングで競り勝つと、
 観客席のあちこちからため息が漏れた。
 背中より大きな背番号を背負ったサッカー少年たちが、
 「ひらやま〜!ハットトリック〜!」って叫んでた。

 僕の腕が焼けただれる前に、本物の平山を見たい。