ゲームの筐体に並ぶサラリーマンがいる妖怪ウォッチの凄さ

16時半のビックカメラ。

妖怪ウォッチのゲームをすることで
レアなメダルをゲットできる
「妖怪おみくじ神社」の筐体で、
小学生1~2年生っぽい男の子が
夢中になってプレイしてる後ろに、
ワイシャツ姿のサラリーマンが3人並んでた。

こういう日常を間近で見て、
改めて、とんでもないコンテンツに
成長したんだなと思った。

妖怪ウォッチは2011年11月、
レベルファイブの新作発表会
「レベルファイブビジョン」の最後に、
完全新作として大々的に発表された。

ムービーではアニメの初回放送の一部が流され、
主人公が裏山になぜかあるガシャポンを回して、
出てきたカプセルを開けたら、
妖怪(ウィスパー)が出てくるシーンから始まった。

そして日野社長のプレゼンでは、
クロスメディア展開についても語られ、
イナズマイレブン、ダンボール戦機に続く、
レベルファイブの主力タイトルにしていくと意気込んでいた。

僕は偶然、その発表会に行っていて、
そのとき妖怪ウォッチに対して、
「商売っ気の強いコンテンツで好きじゃないけど、
うまいしよく考えられてる」と思った。

まさか大人を巻き込むほどの人気になるなんて、
まったく想像がつかなかったけれど、
「妖怪」とか「メダル」みたいな、
単純に子どもがワクワクするものと、
「時計」みたいな、子どもが背伸びしたくなる
大人のものを組み合わせてたことが、うまいと思った。

しかもドラえもんに出てくるみたいな、
各ポジションのキャラが揃ってて、
お父さんやお母さんとのやりとりがあって、
主人公が今風の男の子。

その日のブログでも…

「これまでにヒットしたものを下敷きにして、
 それをどうすれば今の子に刺さるのか考えた、
 儲かるコンテンツ」

「子どもが何を楽しいと思うか、
 何を友だちに自慢したいか、
 何をコレクションするとテンションが上がるか、
 そういったことを皮膚感覚でとらえて、
 作品に落とし込めてるのは、簡単そうで難しい」

って書いたように、
コンセプトの段階でヒットの要素を持ち合わせてた。
まだおもちゃの展開は説明されなかったけど、
時計とメダルでグッズを展開したいんだなと、
分かるような内容だった。

ここからは、どうやって、
妖怪ウォッチの人気を維持するか。

イナズマイレブンが、
「タイムスリップ」の要素を入れたあたりから
かなり難しい話になって、
子どもたちが離れちゃった経験を、
日野さんは、生かしてくると思う。

これだけのブームになったから、
人気の維持は相当難しいけど、
イナズマイレブンやダンボール戦機とは違って、
今の日常を切り取った物語の分、
ある程度の人気は維持しやすいかもしれない。

あとは、おもしろい子供あるあるを、
どれだけ見せ続けられるかが、
勝負になってくるんじゃないかと。

次々と新しい世代を取り込まないと、
人気の維持はできないわけで。

16時半過ぎのビックカメラ。

店内を5分ほどまわって、
もう一度筐体の前を通ったら、
まださっきの子供が遊んでいた。

ワイシャツ姿のサラリーマンは、
4人に増えていた。

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