昨日、東京国立近代美術館の
「No Museum, No Life?―これからの美術館事典
国立美術館コレクションによる展覧会」へ。
特徴は“美術館”をテーマにAからZまで、
36個のキーワードを事典風に構成していること。
例えばAの「artist」(アーティスト)なら、
アンリ・ルソーの絵画や森村泰昌の写真作品が、
Oの「original」(独創的/原物)では、
マルセル・デュシャンの《泉》という、
男性用便器を倒してサインしただけの作品などが、
Pの「plinth」(台座)では、
彫刻と台座の関係性ということで、
ロダンの《考える人》などが、
Rの「wrap」(梱包)には、
包むことがテーマになった作品のほかに、
今回の展示をするために作品を運ぶとき、
どう運び入れられたかが映像で流されていた。
僕は美術の素養がないから、
ウチの奥様についてって「ほぉ~」と眺めては、
単純に景色として楽しんでみたり、
人とは違うことをしている作品に、
発想って自由でいいんだなと、
心を真っ白にさせてもらったり、
何かのヒントになりそうなことを、
スマホにメモってみたりと、
勝手な楽しみ方をしている。
前は美術を、上品な人のたしなみだと思ってたけど、
今、僕にとって美術は、散歩みたいなもの。
「鑑賞」じゃなく「観賞」。
仕事で会った美術研究の先生や、
キュレーターの方も言っていた。
「作品を崇高なものだと思わずに、
解釈だって人それぞれなんだから、
好きに解釈して、どう楽しんだっていい」