レスターがプレミア初優勝 岡崎の成長理由

イングランド・プレミアリーグで、
日本代表・岡崎が所属するレスターが、
創設133年目でクラブ史上初のプレミア制覇を果たした。

清水時代の岡崎を見てきた人が抱く感想は、
2つあるんじゃないかと思う。

「あの岡崎が、プレミア優勝クラブの一員になるとは!」

「あの岡崎だから、
 プレミア優勝クラブにいるのも不思議じゃない」

岡崎についてよく語られるエピソードに、
加入後、同期の高卒選手たちが
次々とデビューを飾って戦力になる中、
当時の長谷川監督が「FW8人の中で8番目」と
評価するほど、最初の序列は低かったというのがある。

岡崎も著書「鈍足バンザイ!」で…

 “エスパルスに入団したころの僕は、
  よく「下手クソ!」「なんで今のボールを
  トラップ出来ないんだ!?」と言われていた”(P89)

と書いている。

そんな岡崎がなぜ活躍できたのか。
その根っことなる部分が、同じ著書にある。

高校卒業のとき、地元の神戸と、
何の縁もない清水の2クラブから誘われた中、
清水を選んだ理由を、当時神戸のチーム統括本部長だった
三浦泰年さんにこう語っていたという。

 “僕が地元のクラブを選んだら、
  甘えちゃいそうなので、清水に行きます”(P100)

そして岡崎は、成長できた理由をこう書いていた。

 “「先ず、『難しい』より始めよ」
  自分の性格からそういう選択をしてきた”(P101)

僕が岡崎で印象に残っているのは、
2009年の清水でのプレー。

この年は、日本代表でも活躍を始め、
代表戦でゴールを量産。
代表年間15ゴールで、“世界得点王”の称号を与えられた年。

ところが、その年の清水は不調で、
岡崎自身も中盤での起用に悩み、
プレーに精彩を欠いていた。
試合でもボールを奪われるシーンが多かった。

でもそのプレーは、ただのミスじゃなかった。
どうにかレベルアップして、
うまくなろうとする、チャレンジのミスだった。

それまでの岡崎のプレーになかったテクニック、
ドリブル突破などに挑戦した結果、
うまくいかないミスだった。

だから今、日本代表の試合で
岡崎が華麗なテクニックを見せたとき、
「岡崎らしくない!」と言われることがあるけど、
僕はむしろ、それこそ岡崎らしいなと思う。

レベルアップのために挑戦し続けた結果、
いろんなプレーが身につき、たぶん今がある。

それが“難しいから始める”岡崎の、
成長を表す部分なのかなと思う。

岡崎慎司、30歳。
まだまだ成長を続けると思う。

来シーズンのチャンピオンズリーグが
どんな形になるのか楽しみでたまらない。

日程が一気に過密になることで、
レスターは相当苦しむと思うけれど、
その難しい中でどんなプレーを見せてくれるのか、
レスターがどんな成績を残すのか、
来シーズンの成長に、目が離せない!

そしてそして、どうしても思うことが。
それは…

いつか清水で、J1の優勝カップを掲げてほしい!

ということ。
まあ、まずは清水がJ1にいなきゃダメだけど。

それが清水のJ1初優勝じゃなく、
2度目でも3度目でも(!)いいから…
これまでいろいろあったけど、
力になってくれたらと。

今、清水での活躍は“難しい”選択だから、
岡崎にとって最適でしょう!

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