ラグビーは、応援する対象があるから面白い

ラグビーW杯、昨日の話のつづき。

ラグビー人気はどうなっていくのか。

ラグビーは、応援する対象があるから面白い。

自分がピッチ上の選手たちと一緒に、
押したり、耐えたり、ぶつかったり、駆け抜けたりと、
自分ごとのように力が入るから興奮する。

僕は、2015年の1月の大学選手権で、
母校の筑波大学が活躍してからラグビーを見始めた。
そこには母校という気持ちが入る対象があった。
社会人のトップリーグよりレベルは低くても、
熱くなれたし、ラグビーが好きになった。

たぶん母校が活躍してなければ、
ラグビーにそこまで興味を持っていなかった。

ラグビーは、バレーボールのように、
頻繁に大きな国際大会が開かれるわけじゃない。

ラグビーのトップリーグは企業スポーツだから、
サッカーのJリーグや、バスケのBリーグのように、
地域密着型に舵を切れてもいない。

サントリーとパナソニックの試合が面白くても、
そこに代表選手が在籍していても、
にわかからだと、応援熱は保ちにくい。

「ラグビーの面白さを知った」という人は、
もちろんラグビーの競技自体にも興味を持ったけど、
日本代表という熱くなれる対象があったから。
各国代表が戦う世界最高峰の舞台が日本に来たから。

その興奮が、ラグビーの面白さにつながっている側面もある。

たぶん今後、トップリーグに足を運ぶ人は結構いると思う。

とはいえ、その後も企業のチームを
応援し続けるかといえば難しい。

日本のスポーツといえば野球だった時代の
プロ野球とはワケが違う。
プロ野球も今や、地域密着が重要になっている。

しかも2021年秋には、
プロリーグがスタートする構想もあり、
今の企業チームが参戦するのか、
それとも新規クラブが参戦するかは分からない。

にわかファンの受け皿は、大きくない。

その2021年秋に発足するとウワサの、
ラグビーのプロリーグ。
地域密着を掲げてスタートする構想だという。

Jリーグ創設の1990年代からずっと、
日本スポーツの進むべき方向性とされ、
今、バスケでも成功を収めつつある地域密着。

本来は今年すでにプロ化されていて、
日本を応援したあとは、地元を応援するという流れが、
理想だったとは思う。

日本を応援する気持ちは、
地元を応援する気持ちに置き換えられる。

Jリーグ開幕前年に、ナビスコカップが行われ、
そのときすでに大きな盛り上がりを見せていたように、
来年のリオ五輪後に、どれだけ盛り上げられるか。

そして地域密着のプロリーグと、
トップリーグから移行する社会人チームのリーグの
2つができる可能性があるわけで、
その棲み分けはどうなるのか、課題は多い。

それにラグビーは競技人口が少ないだけに、
クラブをそう多く作ることはできないはずで、
地元にクラブチームがない、という状況も生まれるはず。

でも、地域密着のプロ化しか、
今のところ成功する道はないと思うし、
今なら成功の可能性はあると思う。

ラグビーは、熱くなるためのツール。

しかも、ラグビーは全力の場面が多いから、
熱くなるという意味では、
いろんなスポーツがある中でも特に優れている。

W杯で日本の活躍に熱くなったように、
応援したくなる対象があることが大事だと思う。

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