筑波大学が26年ぶりの箱根駅伝出場!

第96回箱根駅伝予選会が行われた。

各校12人中上位10人の合計タイムで競い、
10位以内が本戦出場となる戦い。

最大のトピックスとなったのは、
筑波大学の26年ぶりの予選突破だった。

筑波は10kmの合計タイムで12位と
まずまずの位置につけると、
15km地点では8位に順位をアップさせ、
最終的に6位まで順位を上げてフィニッシュ。

1994年の第70回大会以来、
26年ぶり63回目の箱根駅伝出場を果たした。

まさか今大会で、母校・筑波大の
箱根駅伝出場が叶うとは思わなかった。

強化に取り組んでいるとはいえ、
選手たちが持っている1万メートルのタイムは、
全体の20位前後、ボーダーラインの遥か下。

「今年は去年より上の15位以内に入って、来年勝負かな」
なんて、正直なところ思っていた。

ところが予選では20度を超える暑さもあってか、
タイムが上がらない選手が続出。

その中で筑波の選手たちは確実に力を発揮し、
じわじわと順位を上げていき、
ボーダーでもない6位で本戦出場を決めた。

きっと、チームとして仕上がっていた。

筑波は63回目の箱根駅伝出場というように、
前身の東京高等師範学校、東京教育大学と合わせて、
1980年代までは、箱根駅伝の常連校だった。

ちなみに箱根駅伝を創設したひとり、
日本マラソンの父・金栗四三の母校であり、
1920年に行われた第1回の優勝校が東京高等師範学校。
(来年はちょうど100年!)
第1回大会以来、100年間優勝がない。

しかし1989年に、日テレが箱根駅伝の
完全生中継をスタートさせると、
上位校の知名度がアップし、入学志望者も増加。
私立大学が、箱根駅伝の広告効果に着目し、
才能ある高校生ランナーをどんどん集めるようになった。

一方で国立大学の筑波は、
スポーツを学ぶ体育専門学群があるものの、
推薦で選手を集めるのは限りがあり(他のスポーツもあるので)、
予選会を勝ち抜くことができなくなった。

前回出場できた1994年の第70回大会は、
20校中20位でビリ。
この大会を最後に、筑波は箱根駅伝から遠ざかった。

嘆いてばかりいられない大学は、
2011年から「筑波大学箱根駅伝復活プロジェクト」と銘打ち、
「5年以内に本戦出場、10年以内に優勝」を目標に、
チーム強化に取り組んできた。

しかし5年目に出場を逃したことで、
さらなる強化策として、2015年に弘山監督が着任。
弘山監督は、筑波が箱根駅伝に出場していた1980年代、
箱根駅伝に4年連続出場し、男子マラソンでも活躍した人物。

資生堂の監督を務めていたころは、
のちに奥さんとなる晴美さんを育て、
オリンピック3大会連続出場に導いた実績もある。

さらに国立大のため学生の部費だけで活動してきた中、
これまで4度のクラウドファンディングで1352万円を集め、
合宿費用にしたり、設備、栄養サポート、体制などを強化。
常設の筑波大学基金でも支援を募ってきた。

有望な選手も徐々に集まるようになった。
そのひとりが、駅伝の強豪・佐久長聖高(長野)で、
主将としてチームを準優勝へと導いた相馬選手。

そんな逸材が筑波を選んだ理由は、
「国立大学が、箱根駅伝の舞台に再び立つために、
私学に挑戦している姿に感銘を受けたから」だった。

すると1年からチームを押し上げ、
2年になった前回大会では、関東学連の一員として、
筑波大生としては12年ぶりに箱根路を走った。
(去年も選ばれたものの直前のケガで走れなかった)

そうしたさまざまなレベルアップを経て、
今回、ついに箱根駅伝出場を成し遂げた。

国立大学としても、前回の筑波以来26年ぶりの出場となった。

やばい…書いてるだけで熱くなる!

さあ、来年1月2・3日の箱根駅伝本大会、
目指すはきっと、シード権を得られる20校中10位以内。

予選会はスローペースが幸いしただろうから、
本大会はかなり厳しい戦いになると思うけど、
予選で見せた強さを、箱根でも発揮してくれればと!

ちなみに、珍しくキャラ立ちしている筑波大学。

・第1回大会優勝校(前身)で、それからちょうど100年の大会
・第1回以来100年優勝から遠ざかっている
・箱根駅伝創設のひとりで、日本人初の五輪陸上選手である金栗四三の母校
・筑波大として、国立大として26年ぶりの出場
・古豪復活へクラウドファンディングなどの支援で強化
・五輪選手を育てた弘山監督が率いている

日テレアナが、資料を読みやすい。
あとは、中継に映るほどの走りを見せられるか。

正月はずっと駅伝を見るという、
おじさん的な過ごし方になっちゃうんだろうな…。


現在クラウドファンディングは行われてないですが、
筑波大学基金では、常に駅伝の支援金を募集中なのでぜひ!
(このタオルは2017年のときのお礼の品で、
 2019年10月時点では送られてこないと思います)

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