2021 J1 第16節 すべてがうまくいった試合

J1第16節、清水はホームで
FC東京と対戦し、3-0で勝利した。

ロティーナ監督が試合後に語った通り、
「基本的にすべてがうまくいった試合」。

前半の早い時間帯に得点し、
前半アディショナルタイム、相手が追いつきたい、
しのぎ切りたい時間帯にセットプレーで追加点。
そして後半開始早々、相手が反撃の狼煙をあげたい時間帯に、
またもセットプレーでダメ押しの3点目。

前半は決して内容が大きく改善されたわけじゃなく、
押し込まれたり、ミスも出ていたけれど、
清水がシーズン序盤から見せていた守備の固さ、
寄せの速さが戻り、後半は主導権を握れていた。

リーグ戦10試合ぶりの勝利と、リーグ戦初の無失点勝利、
リーグ戦ホーム初勝利を挙げた。

こんなうまくいく試合は、そうそうない。

試合序盤にあったピンチをしのいで先制し、
その後は効率良くセットプレーから2得点。
相手の強力な攻撃陣も、元気がなかった。

そんな試合を引き寄せたのは、
前節も兆しがあった、今シーズン序盤のような、
守備をしっかりやる原点の戦い方だと思う。

シーズンが進むにつれて、
だんだんうまくいかなくなっていた、
全体的なコンパクトさ、相手への寄せの速さ、
寄せる距離、選手同士の距離などが改善。

それは、FC東京の寄せが甘かったり、
個に頼った攻撃が多かったことで、
清水にいけるという自信が出たのもあると思うけど、
試合を通して集中力を切らさず戦えていた。

全体が攻守に積極的で、迷いがなかったから、
いつもより気持ちがこもったプレーにも見えた。

決定力あってこそだけど、負けにくいサッカー、
勝てる相手に勝つサッカーができていたと思う。

自信を完全に失う前に、
ロティーナ監督のサッカーで結果が出ることを、
選手たちが実感できたのなら、この勝利は本当に大きい。

偶然でも、勝利は薬になる。
特に消極的になりがちな清水には妙薬かもしれない。

この形で戦えば、今日のように決めきれたり、
個で点をとれることで、勝ち点は拾えていく。

1試合で完全に良くはならないけれど、
とりあえず今の戦い方を信じる
よりどころになる試合だったと思う。

ただ次節は、横浜F・マリノス戦。

ルヴァン杯で一方的にやられた相手で、
前からプレスをかけてくる組織的な相手に、
どこまで清水は戦えるのか。

プレスをかけられうまくいかなくなったとき、
それでも積極的に戦うことができるのか、
それとも消極的になって殴られ続けるのか。

結果よりまず、強い気持ちを見せることができたら、
長期的には上がっていけると思う。

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