ラグビーの疑問
「トライで点が入るのに、なぜ挑戦(TRY)なのか?」
4年前のW杯でラグビー人気が爆発したあと、
国会図書館でじっくり調べた内容の一部を記します。
●ラグビーの原型は、1点取ったら勝ちのお祭りだった
・ルールはひとつ、設定したゴールへ、先にボールを運んだ方が勝ち
・例えば村全体をフィールドに、村人が東側と西側に分かれて、
数百人対数百人で、押し合いへし合いボールを運ぶ。
・反則は特になく、ケンカしたり、家を壊したり。
・決着がつくまで2~3日かかることもあるので、
途中でごはんを食べたり、居酒屋に入ってお酒を飲んだりも。
●「ボールを運んだあとのゴールキックで勝ち」というルールになった
・祭りが楽しいから、どうすれば祭りを長引かせられるのか考えた。
・点が決まらなければ試合が終わらないから、
各地で“点が決まりにくいローカルルールが作られた。
・「ボールを運んだあと、距離の長いゴールキックを決めたら勝ち」
「ボールを運んだあと、投げたボールをボレーシュートで
ゴールを決めたら勝ち」など。
・このとき「トライ」は、ゴールキックをするための
“挑戦権”を得るためのプレーになった
●お祭りの名残が、19世紀のラグビー競技の得点ルールに
・当初トライは0点で、トライ後のキックをゴールに決めて1点。
・1886年に3トライで1点入るようになった。
・その後トライの価値がどんどん上がって、
今ではトライが5点、その後のキックで2点になった。