Jリーグ初の無観客試合が決定して

Jリーグ、浦和のホームの試合で、
浦和ファン(サポーター)の人間が
「JAPANESE ONLY」という横断幕を出した件。

3月23日開催の浦和ホームゲームを、
「無観客試合」にする、
Jリーグ史上最も重い処分が下された。

■浦和というクラブの問題

浦和ファンはこれまで、
数々の問題を起こしてきた。

例えば去年の2回の清水戦。

第8節、浦和のホームゲームでは、
試合に勝って喜ぶ清水ファンの
「勝ちロコ」(踊り)の長さが挑発的だったとして、
浦和ファン約150人が
清水ファンのいるゲートを封鎖、
50人ほどの清水ファンが、
4時間半帰れない事態になった。

第22節、今度は清水のホームゲームで、
浦和ファンの乗り合わせたバスから、
清水の選手が乗っているバスへ、
公道で爆竹や発煙筒が投げつけられた。
実行した4人はその後、
警備員に入場を制止されたことで、
警備員の胸ぐらをつかんで逮捕された。

だから今回の件は、
正直「またか」と思ったし、
「浦和ファンならやりかねない」出来事だった。

そして浦和というクラブが、
これまでファンに対して、
腫れ物に触るように扱ってきた結果の、
当然の出来事だった。

まるで不良に何もできず、
ただただ荒れ行く学校のよう。
教師は生徒に何もできずにいるのに、
「信頼関係」とかいう言葉で逃げるだけ。

だから次々と問題が起こってきた。

今回の「JAPANESE ONLY」という横断幕、
試合前からゲートの入り口に掲示され、
試合中、浦和の別のファンから
問題を指摘されていたにもかかわらず、
試合後まで撤去されなかった。

クラブは掲示した浦和ファンに、
「試合中だから無理だ」と言われ、
従うだけだった。

■今に始まったことじゃない

僕が直接知るのは、
浦和がJ2にいた2000年シーズン。

ある浦和アウェイの試合で、
浦和のファン(確か十数人)が、
開門と同時にゲートを突破、
チケットを見せることなく入場した。
(チケットを持っていたかは不明)

しかもそのとき、何かを倒したために、
それに当たった運営の人間が軽いケガ。

そういうこともあると、
警戒していた中での出来事だった。

突破した人たちが、その後、
何か処分を受けたという話は聞いていない。

■Jリーグが変わる機会に

今回の無観客試合で、
クラブには1億や2億とも言われる
損害額が出るらしい。

これでクラブは、ファンに対して、
ちょっとは厳しくするだろうし、
厳しくしないと周りが許さないと思う。

あと浦和以外にも、
サポーターとクラブの間に、
似た問題を抱えるクラブはあるわけで、
これをきっかけに、Jリーグ全体で、
クラブとファンの関係性が、
健全になっていかないとダメだと思う。

ファンにとって「クラブ愛」は、
自分を正当化する手段になることがある。

過激な宗教組織の人間も、
地球や動物を守ろうという団体も、
自分が信じることを貫くため、
そしてときに自分を正当化させるために、
人を殺傷したり、世の中を混乱させる。

どうしても人は暴走するわけで、
それには、しっかりしたクラブの対応が、
必要になるんじゃないかと思う。

今回の件で変わってくれると、
今回こそは信じてる。

■ちなみに清水を応援する人として…

ちなみに無観客試合が決まった、
3月23日開催の浦和ホームゲーム、
浦和の相手は、清水。

去年の2度の因縁があったあと、
今年は何も起きませんようにと思っていたら、
試合前に、なんてとばっちり!

清水ファンからはネット上で、
「去年はスタジアムから出してもらえず、
 今年はスタジアムに入れてもらえない」
という自虐が出ていたりも。

「迷惑をかけないでよ!」と言いつつも、
そんな清水の脇役っぷりが愛らしかったりする。

J1で年間優勝をしたことがなく、
だからといって降格もしたことがない、
そんな「J1の一般市民」として、
またひとつ歴史を目撃できることに、
「しょうがないなぁ」と言いながらも、
まんざらでもないような感じがあって。

なんにしても注目が集まる、
3月23日のJ1第4節「浦和×清水」。

必ず浦和目線で語られる試合、
浦和が勝てば「選手は結果で示した」と、
物語を作りやすい試合で、
スポーツニュースのディレクターを悩ませる、
清水勝利という結果を期待してる。

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