J1 1stステージ第5節、
清水はホームでガンバ大阪と対戦し、
2-3で敗れた。
0-2から一度は同点に追いついたものの、
宇佐美に2点目を決められて敗戦。
これでリーグ戦3連敗になって、
開幕からまだ5試合とはいえ、
見慣れてしまった、残留圏内ギリギリの15位に落ちた。
最近は前半良くて後半悪いっていう試合が、
毎回のように繰り返されてた中で、
今日の試合は後半良かった。
ガンバがACLのタイ遠征の疲労があって、
後半落ちたのが影響してると思うから、
清水が成長したのかっていうと、
そうとも言えないけれど、
事実として2点差を追いつけたことは、
自信を失いきることなくいるために、
大切なことだったと思う。
ただ、とはいえ追加点を奪われて負けた。
前半悪かったし、後半逆転できなかった。
細かいミスやキックの精度の悪さ、
クロスやパスが簡単に渡る展開など、
決定的な場面を作れない時間帯が多かった。
それに近くの選手にパスをする、
というより自分のところに相手が来たから、
とりあえず自分からボールを離すために、
人にボールを渡してるだけみたいな、
回ってきた爆弾が爆発しないうちに手放すような、
そんなパス交換の場面が、前半に多かった。
ゴール前へたどり着くまでが遅い。
トラップの大きさ、足元にしか出ないパス、
ちょっとしたことが、攻撃を停滞させて、
ゴールの匂いは、無臭に近かった。
そんな中で清水が変化したのは、
ピーター・ウタカの投入から。
腿の張りから戻ってきたことで、
先発じゃなく途中出場だったんだろうけど、
このウタカにいい意味で「頼る」ことが、
清水が浮上するカギを握ると思う。
まだ相手に研究されていないことや、
途中投入されてフレッシュだったのはあるけど、
ボールを奪わず、点に結びつくような
決定的なパスを出せる、別格の働きをしていた。
ウタカがボールを持つと、
ためることができて、パスも正確で意外性があるから、
選手がゴール方向へと走り込めて、
攻撃に迫力が出ていた。おもしろかった。
前の試合よりは良くなってるけど、
これから守備での連動性をもっと高めて、
ウタカがどんなボールを供給するのか、
ウタカがどんなボールを求めてるのか、
理解がさらに進めば、チーム力は確実にアップする。
平均的な選手ばかりの集団は、
なかなか突破口を見つけられず勝てないことがある。
でもそこに個を持った選手がいると、
平均的な選手の集団のパフォーマンスは、
大きくアップすることがある。
分かりやすく言うと、
メッシがいるバルサと、メッシがいないバルサ。
平均がものすごく高いけれど。
今日で言えば、宇佐美・パトリックがいることで、
ガンバの強さが大きくアップしてるように、
ウタカと、例えば村田が、
そういう存在に近づいてくれればと。
チームは、まだ第一形態。
第二形態になって戦闘力が上がる可能性は、
充分あるんじゃないかと思えた。
3連敗で希望を見つけたい気持ちが
そうさせるのかもしれないけれど。