昨日の夜、オリンピック中継をつけていたら、
ある卓球の女子選手にクギ付けになった。
それは、ルクセンブルク代表の
ニー・シャーリエン(倪夏蓮)選手。
女子シングルス3回戦の試合、
世界ランキング4位でロンドン五輪銅の相手に、
ゲームカウント2-4で敗れたわけだけど、
この試合を見た人は、
日本人選手を応援するだけじゃない、
オリンピックの楽しさを感じたと思う。
何が楽しかったかというと、
この選手の佇まいやら何やらすべて。
その特徴は…
・年齢53歳の中国からの帰化選手
・解説者の人と同じ時期にプレーしていた
・見た目はぽっちゃりした中国人で
卓球クラブのおばちゃんっぽい
・元中国代表で世界制覇経験を持ち
元世界ランク8位
・プレイスタイルは、あまり動かない
合気道の達人かのよう
・左利きのペンホルダーで
裏面に粒型ラバーを貼っているタイプ
・基本的に体の前で打つスタイル
・大きく振られると取れないけれど
届く範囲は動かずに軽々と返していく
・サーブはやわらかい表面のラバーで打ち、
ラリーではクルッと裏返して固めの粒ラバーで打つ
そしてスマッシュはまたクルッと裏返して
やわらかい表面ラバーで打つ
・乙女のようなガッツポーズをする
・乙女のようにピョンピョンはねて
喜んだり悔しがったりする
・相手の球が台のエッジに当たって入ったとき
「入ってるよ」と自己申告して
相手の得点になることを告げる
・コーチは卓球愛好家の夫で
プレーをただただ見守る
・敗退後もニコニコと楽しそう
オリンピックは勝つためにあると思う。
でも、たとえ勝てなくても、
こうした素晴らしい光景がある。
オリンピックって、おもしろい。