優勝賞金1000万円、
女芸人No.1決定戦と銘打って、
初開催された日テレ「THE W」。
もともと期待してなかったけれど、
案の定というか、バラエティ番組だった。
女芸人No.1を決めるというバラエティ番組企画。
エンタの神様の延長線上。
イベントではなく、テレビ番組として、
どう成立させるかが第一にあって、
ネタなのに「えー」とか「きゃー」みたいな、
的外れなリアクションをする質の低い観覧客も、
微妙なネタを盛り上げるには、不快だけど必要悪。
本当に笑いが好きな客だったら、
どこで笑えばいいか待ってしまって、
最後まで笑いが起こらない惨劇が起こったと思う。
1000万円っていう派手なことをぶち上げて、
M-1と並ぶようなニオイを発した結果、
M-1より数段落ちるネタの連続に、
期待外れ感が出てしまった感がある。
それでも完成度の高い漫才を披露したアジアンや、
しっかりしたコントを見せつけたニッチェ、
昔から絶妙に外れた笑いを作ってる牧野ステテコと、
それなりに見どころはあった。
一方で優勝したゆりやんは、微妙なところ。
ドラえもんをモチーフに、会場の笑いをとっていたけれど、
見る側にすでにイメージがあるキャラだから、
ネタの中でフリを作らずに笑いを作れる。
簡単なとこへいっちゃったなと、少しガッカリした。
一般の人の投票でNo.1を決めたから、
そういうネタ作りうんぬんを語るのは、
ナンセンスなことではあるんだけども。
とはいえ、ネタ見せ番組が少ない中で、
こういう番組があるのはいいこと。
芸人が日の目を浴びるきっかけになるなら、
こういう大会があるのはいい。
ただ年始にたくさんネタ見せ番組があって、
そこからブレイクする芸人も多いから、
できれば、夏とかにやってくれた方がいいけれど。
ちなみにこの番組、副音声で松本人志さんが
大会を視聴しながらトークをしていた。
大会をモニタリングしているような感じで、
副音声で見るのが正しい見方だったと思う。
女芸人たちのネタをさほど面白いと思っていない
日テレが用意した、番組としての見せ方だった。