新型コロナウイルスの報道で、
番組は、相変わらず密集した感のある画を使いたがる。
「通勤時間帯、品川駅は多くの人で密となっています」
「パチンコ店には、今日も行列ができて密の状態です」
「休日はサーフィン客が多く訪れて密ができています」
屋外に人がいっぱいいることが、
最大の悪かのように、伝わってしまう報道。
2メートル空けましょうというのなら、
サーフィンなんて、ソーシャルどころじゃないディスタンシング。
もちろん近くにいる人との感染リスクはゼロじゃないけど、
もっと大きなリスクが伝わってないんじゃないのか?
品川駅で降りる人が多いということは、
出社している人が多いわけで、
会社で多くの人が机や物を共有するリスク。
パチンコ店に多くの人が入ったということは、
パチンコ台の人が入れ替わったとき、
他人が握っていたハンドルを握るリスク。
サーフィン客が多くいるということは、
サーフィンの前後で、仲間と一緒に行動する人が
出てくる可能性があるリスク。
どれも夜の街とかと比べたら
大きなリスクじゃないと思うけど、
リスクがあるとしたら何かを把握するのは大事で。
多くの人が「密」の「飛沫感染」ばかりを気にして、
「接触感染」のリスクに鈍感になっている気がする。
国の「3つの密を避けましょう」という、
頭に残りやすい言葉で単純化しすぎた指針が、
思考停止を生んでると思う。
3つの密を改めて書くと…
・換気の悪い密閉空間
・多数が集まる密集場所
・間近で会話や発声をする密接場面
これらばかりを気にすることで、
3密を避けることが対策のすべてになったり、
店側は避ければOKという免罪符になってしまいがち。
接触のリスクをもっと訴えかけることと、
同時に、屋外で人が多くいること自体に、
どれだけのリスクがあるのか、
国も番組も、もっと言った方がいいと思う。
そうしないと、第2波が大きくなってしまいそうだし、
新型コロナウイルスと暮らす生活は窮屈になりそうだし、
あちこちで自粛警察が出動してしまいそう。