R-1

昨日、今年リニューアルした、
R-1グランプリが行われた。

ピン芸人の出場条件が10年以内になり、
審査方法もM-1方式にリニューアルした。

世の中では、この大会というか番組に不満が続出。

2時間という番組の枠の中で、
審査員がほぼコメントせず慌ただしく進行し、
採点も番組途中から一斉に出るようになるなどバタバタ。

それでいて優勝決定後に、
優勝したゆりやんのネタをもう一度流す謎の演出。
(時間がおした場合の保険でもある気がするけど)

ベースにはたぶん「ネタが面白くなかった」があって、
さらに審査やスタッフの進行ミスや
慌ただしさなどストレスが加わり、不満が出た。

大きなズレは、視聴者が「大会」として見ているのに対して、
作り手は「バラエティ番組」として作っているように思う。

R-1の視聴率は毎年良くなくて、
M-1ほどスターが生まれる大会でもない。

だからこそリニューアルでもあるんだろうけど、
番組の作りとして、バラエティとして割り切りすぎてる気がした。

とにかくネタをどんどん見せる番組。
ネタ番組の若手ピン芸人版。

そしてM-1とは違って、審査員は苦言を呈さない。
みちょぱやめるるが、ゲストでネタを見て、
感想を言っているのと変わらない。
しっかり批評できる人たちだけど、批評はしない。

大会の空気感はなく、芸人のかける思いは番組が消してるから、
優勝したゆりやんの涙に、視聴者は感情を揺さぶられない。

10年以下のピン芸人の頂上決戦が、
世の中の面白い芸人を集めたネタ番組よりも、
つまらないのは当然のこと。

ネタが粗削りだったり、逆に手垢がついたものだったり、
足りない部分があちこちにあるのは、
未熟なわけだから、しょうがない。

で、本来それを救ってくれるのが、
大会という空気感だったりするわけで。

単調な芸や、発想の物足りなさには、
審査員の厳しい言葉で具体的に批評をすることで、
大会としての雰囲気が漂うようになり、
厳しいコメントが視聴者のガス抜きにもなるわけで。

天賦の才がバレて、
人生が変わるという大会の番組なら、
もっと大会の空気を強めてほしかった。

芸人たちのネタを信用していないなら、
バラエティのショートネタ番組としてごまかすんじゃなく、
若手の大会感を強めてほしかった。

これまでも大会として見せてきて、
視聴率がとれなかった番組だから、
リニューアルが難しいのは分かるけれど。

なーんて、外野で言うのは簡単。

2時間には収まらないレギュレーションで、
2時間という番組の枠に収めなきゃならない現場は、
大変だったんだろうなと思った。

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