ジョギングと飛沫の新しめの研究

ジョギングとマスク問題が、
きっと再燃しそうな夏を前に。

今年3月、理化学研究所 計算科学研究センターのチームが、
スーパーコンピュータ「富岳」を使って行った、
ウイルス飛沫感染に関する新たなシミュレーション結果が公開された。
(ジョギングのみの研究じゃなくて、いろいろある中の1つとして)

その前に、以前にほぼ同じ実験があったので紹介。

去年4月、海外の空気力学の専門家が発表して、
日本でも映像とともによく報じられた
「ランニングする人の後ろ10mは飛沫が飛んでる」実験。

この海外の研究では…

●条件:おだやかな天候で、2人が時速14kmで走る
●結果:時速14.4kmで走る人の後ろ10メートルまでは、
    走っている人の呼吸や咳などで出た飛沫(一部)が残る

というもの。ちなみに飛沫が残るといっても、
飛沫を浴びれば感染するという検証はされていない。

国のスポーツ庁も、山中教授も、
最初はこの研究結果を引用していたけれど、
のちにこの「10m」の記述を削除したほどで。

ちなみに時速14.4kmで走る人は、街中にほぼいない。

前置きが長くなったけど、
今年3月に日本で行われたシミュレーション結果は…

●時速2.3kmと4.6km、ジョギングのペースである9.2kmで、
 会話した場合の飛沫の飛び方を比較すると、
 影響範囲はそれほど変わらないが、
 歩行速度が速くなると、飛沫の密度は薄くなる。

●ジョギングなどで時速9.2キロで走った場合は、
 広い範囲にエアロゾルが一気に広がり、空気中を漂い続ける。
●スポーツをしたあとに呼吸が激しくなっているときには、
 通常の会話時よりも飛沫が飛ぶといったことも考えられる。

●大きな飛沫のほうが、ウイルスが多く、リスクが高い。

●研究チームは、マスクせずに歩く人の後ろでは
 3メートルほどの距離を取ることや
 ジョギングを一緒にする場合、
 後ろで長時間伴走するのは避けるよう呼びかけている。

NHKのニュースPC Watchから引用

これも、どう読み解くかは難しい。

去年の海外と同じ、飛沫のみの実験で、
感染するかどうかの危険性までは検証されていないし、
検証できるものじゃないのかもしれない。

一瞬浴びるかもしれないエアロゾル(小さな飛沫)も、
変異株を考えるとリスクは大きいと考えて、
距離をとっても、マスク着用を推奨するか。

小さな飛沫を一瞬浴びる程度なら、
これまで通り感染リスクはかなり低いと考えて、
距離をとればマスクを外すことを推奨するか。

距離をとれば大丈夫のはずだけど、
国はどういう指針を出してくるのか、
どのくらいの距離を開けましょうとアナウンスするのか。

さすがにそれを無視して走れないので、
注目しておきたいと思う。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です