J1第14節、清水はホームで
名古屋と対戦し、0-3で敗れた。
清水は名古屋相手に、何もできなかった。
名古屋は全体が整理されていて、
個の能力も高く、歯が立たなかった。
清水との能力差、チームの完成度の差を感じた試合。
これで8試合連続勝ちなしになった。
…という印象は、敗れた本質なのかどうか?
負のスパイラルの入口にいるんじゃないのか?
そんな怖さも感じた試合だった。
というのも、ここ数年清水がうまくいかなくなったときと
似たような脆さが、今日の試合にあった。
どうすればボールを奪えるのか、
どうすればフリーになれるのか、
どうすればボールを前に運べるのか、
分からなくなって何もできなかった印象。
どこか自信なさげにプレーをし、
チャレンジせずに安全な選択肢ばかりを選ぶ、
清水の悪いところが出てしまっていた。
ミスをしないようにプレーすることで、
体は思うように動かず、ミスが出やすくなる。
視野が狭く、精度の低いプレーになりがちで。
アイスタのピッチで、何度も見た光景だった。
これが一時的なものならいいけれど、
ちょっと続いてしまっているのが良くない。
「清水というクラブ」の弱さを克服できるか、
今その正念場にあると思う。
ここ数年、何人もの監督が清水を率いて、
選手が入れ替わってきた。
でも一旦は内容も結果も良くなるものの、
途中で歯車が狂い始め、内容も結果も伴わなくなる。
そして残留争い。ときに降格。
うまくいっていたのは、実力差を示せるJ2など、
自信たっぷりにプレーをしていた試合。
そうすれば、いいサッカーをする。
でも、うまくいかなくなると、
自信なさそうなサッカーになってしまい、
消極的でプレー精度の低い試合をしてしまう。
選手のコメントを読むと、
練習ではどうやらうまくいっていることも多いし、
チームの雰囲気もいい様子だけど、
試合になると、うまくいかなくなる。
「選手が大人しい」という、
これまであらゆる新加入選手から聞こえてきた指摘は、
このクラブがうまくいかない原因のようにも思える。
これが改善されるかは分からない。
ただ、実績を残してきたロティーナ監督が
植え付けてきた戦術と、経験にかけるしかない。
またリセットすれば、同じことは繰り返されると思う。
というのを清水のフロントも分かっているはずで、
今シーズンは辛抱強く戦っていくとは思う。
まずは選手たちが積極的にプレーすること、
声をいっぱい出すこと、そんな原点に立ち戻って、
調子を取り戻してほしいと思う。