J1第15節、清水はアウェイで
札幌と対戦し、0-2で敗れた。
前半こそ守備をしっかりとやって、
今シーズンの最初くらいにはできていたものの、
全体的にどこか自信なさげなプレーで冴えず、
ミスや寄せの甘さから2失点。
これで9試合連続勝ちなし。
泥の中から抜け出すことができない。
今日の試合は、特にひどかった前節とは
わずかに違いがあった。
今シーズンを3つの段階に分けると…
①守備一辺倒で、攻撃の個によって勝敗が決まる
②前からのプレスも少しハマり始めて攻撃の組み立ても見え始める
③前からのプレスも守備もうまくいかなくなる
今日の前半は①の状態には戻せていた。
ただ、ときに③の顔も見え隠れしていた。
それは相手が名古屋なのか札幌なのか、
という違いだけかもしれない。
なんにしても、メンタル的な弱さというかぬるさ、
逃げのプレーを感じてしまった。
象徴的だと思ったのが、
0-2で迎えた後半アディショナルタイム、
ゴール手前のフリーキックを指宿に蹴らせたシーン。
指宿が相手陣内深くでボールを奪ってファールを受け、
一度はPKとジャッジされたものの、
VARの結果、ペナルティエリア外のファールに。
それをFKキッカーの西澤などではなく、
フリーキックしてるのを見ない指宿が蹴った。
(練習で決めてるとかだったらごめんなさい)
本気で勝ち点を持ち帰ろうと思うなら、
ここから残り2分程度でも同点に追いつこうと本気で思うなら、
ここで1点取ることにこだわるはずで、
西澤なり、FKを決めてきた選手が蹴るはずで。
同点にしようという気持ちよりも、
チームメイトに得点をとらせてあげよう、
ファールをもらった人に蹴らせてあげようという
仲間を思う気持ちが悪い方向に出なかったか。
1点が入っても残り2分程度では難しいという、
負け続けているからこその弱さもあったと思う。
そこに、ここ何年も感じている、
清水のメンタルの脆さを感じてしまった。
いい意味ではみんな性格が良くて仲がいい
悪い意味では厳しさが足りないし貪欲さがない。
つまりプロとしては物足りない。
清水がどんな監督になってもうまくいかず、
どれだけ選手が移籍してきても変わらない、
清水に流れ続ける悪い雰囲気を感じてしまった。
そう思い込んでるだけかもしれないけれど。
今シーズンは物言える選手や、
キャプテンを務めてきたリーダーたちが加入。
そうした精神面でも全体にいい影響が及ぼされ、
今度こそ新たな監督でもうまくいくんじゃないか、
清水というクラブ自体が変わるんじゃないか、
そう思っていた。
シーズン当初は、変わりそうな雰囲気はあった。
新加入選手たちも、違いを見せていた。
でも今、いつもの悪い清水になってしまった。
もしかしたら清水の問題じゃなくて、
ロティーナサッカーの浸透の時間だったり、
ロティーナサッカーには個が足りないだけかもしれない。
ただ、長く清水を見ていると、
もっと別のところに問題があるように思えてしまう。
どんな監督になっても受け身のサッカーになり、
自信が感じられない消極的なプレーをするようになり、
チームが勝てなくなってしまう。
ここが踏ん張りどころだと思う。
清水がクラブとして変わるか、やっぱり清水なのか。
まずは、ロティーナ監督の経験に頼るしかない。
できれば選手たちが大きな声で鼓舞し合ってほしい。
追い詰められた今、変わるチャンスだと思う。