東京オリンピックのサッカー男子準々決勝、
日本はニュージーランドにPK戦で勝利を収め、
ベスト4進出を決めた。
大きな大会の決勝トーナメントで、
簡単な相手など存在しないと経験上知っているのに、
ニュージーランドというだけで、ベスト4は堅いと思っていた。
でもフタを開けてみれば、
フィジカルが強く、堅守でスペースを埋めていた
ニュージーランドを攻略するのは簡単ではなく。
なんとか準決勝進出を決めて、ホッとした。
それで、ふと思ったのは、
準決勝でホッとした気持ちになったこと。
もちろんブラジルやスペインが相手じゃなく、
ニュージーランドが相手だったのはあるけれど、
日本は選手個々の能力がだいぶ高くなった。
これまで巧い選手、速い選手といった、
いわゆる“日本人らしい”と言われた選手は数多くいたけれど、
今のディフェンス陣のような強さを持った選手や、
オフェンス陣のようなたくましく勝負強い選手が、
日本人でも育つようになったのは、大きいと思う。
若いうちから海外で揉まれた選手たちは、
明らかにこれまでの日本のチームにはない、
やってくれそうな雰囲気、
本当に金メダルもあるんじゃないかと思える雰囲気を、
チームにまとわせている。
自信に満ち溢れている選手たちは、カッコいい。
準々決勝の相手は、スペイン。
ひと昔前なら、番狂わせで勝てたらラッキーだった。
でも今回は、苦しい戦いにはなるけれど、
勝てないことはないと思える。
直前の親善試合で引き分けたのは、
調整だから真に受けないでおいたとしても、
今の自信に包まれた、レベルの選手たちを見ると、
期待せずにはいられない。
A代表と同じ監督とは思えないほど、
五輪代表の戦いは面白い。