J1第36節、清水はホームで
広島と対戦し、1-0で勝利した。
前の試合から中2週間。
平岡新監督のもと準備期間がある中で臨んだ試合は、
ロティーナ監督時代からスタイルが変貌。
高い位置からボールを奪い、
縦へ早く攻める攻撃は、選手たちの積極性を生み、
全体的にアグレッシブな戦い方に。
そうした中で、速攻ではなかったけれど、
センターバックの鈴木義から縦に入れたボールが、
前線へ抜け出した鈴木唯に通り、
シュートがポストに跳ね返ったところをサンタナが押し込んで決勝点。
清水は16試合ぶりの無失点、5試合ぶりの勝利で、
残り2試合で降格圏と勝ち点3差を保っている。
久しぶりに興奮する試合だった。
それは勝ったからとか、1-0で進むヒリヒリした戦いだったからとか、
そういうこと以外にも、
“戦っている”ことを感じる試合内容で興奮した。
それは精神論ではなく、奪う・縦へ早く攻めること、
そして選手の自由度にあると思う。
戦う情熱は別にこれまでもあって、
ずっと同じように気合は入っていたと思う。
けど、淡々と試合をこなしていくような、
ただ自分の役割を全うするだけのような雰囲気があったのは、
戦術を全うしようとしていたからだと思う。
どうやって監督のサッカーに応えるか。
縦へ急がない・安全にいこうとする・監督の言う通りやる。
その結果、メンタル的にも守りに入ってしまって、
消極的なサッカーになってしまう。
それはロティーナ監督が自由を奪っていたのか、
選手たちが自由にできていなかったのか分からないけど、
0-4で敗れたFC東京戦は、確実に縮こまっていた。
今日は、解放されたかのような試合内容。
繋がれていたロープから解き放たれたようなダイナミックさ。
ゴール前へなだれ込む選手たちの迫力。
無失点で抑えられたのは、
正直、広島の拙攻に助けられた部分もある。
だからこれで残留できる!とは思わない。
ただ、選手にとっては、
残留を決められるんじゃないか、
そんな手ごたえがある試合だったと思う。
チームが上手くいかない様子を近くで見てきた
平岡監督がきっちりと修正したんだと思う。
少なくとも閉塞感は和らいだ。
戦い方への手ごたえ、無失点に抑えられる自信、
それがプラスに働くと思う。
残り2試合で残留を決めるための最低限の準備、
メンタルの前向きさは保てると思う。
あとは恐れずに戦えるか。
また最後まで関わってしまった残留争いだけど、
前向きにドキドキできそうな気がする。