2014 J1第22節 乗り越えるきっかけになりうる試合

J1第22節、清水はアウェイで
鳥栖と対戦し、2-2で引き分け。

前半を守備的に戦って、
プラン通りに0-0で折り返したものの、
後半に先制点を奪われる苦しい展開。

でもそこから選手交代で
流れがガラッと変わって2ゴールで逆転。

試合終了間際に追いつかれて、
勝ち点3が手からこぼれ落ちたけど、
悪くはない試合だったと思う。

練習なしで挑んだ3バック、
そして後半途中に、
リーグ戦初出場の19歳・金子と、
高校3年の18歳・水谷を投入するという、
大胆な采配が、引き分けという結果になった。

負ければ強く批判される采配は、
大きな賭けだったと思う。

その結果、前半を0-0で折り返したことと、
後半に一時は逆転したことは、
充分、成功といえる采配になった。

後半にミスから失点を喫して、
攻め手もないまま、時間だけが過ぎて、
また負けるのか…っていう空気が漂った中、
金子・水谷の10代&身長162cm&初出場コンビは
完全に空気を変えた。

特に、清水に足りなかった「寄せ」の部分で、
チームにリズムと躍動感をもたらした。

それまで球際で鳥栖に負けてたことで、
攻撃のリズムが作れなかったり、
相手の攻め上がりを許していた。

それがボールを奪われてもすぐに奪い返したり、
相手が攻め上がろうとしたところを、
素早く奪いに行くことができてから、
攻撃にリズムが生まれ、
素早い攻撃からチャンスを作れるようになった。

途中出場の選手には体力があって、
ずっとフルパワーで行けてたっていうのはある。

ただこれまで途中交代した選手も、
村田以外はリズムを変えられない
試合が続いていた中で、
金子と水谷は、劇的にチームを変えた。

3バックの左を務めた
J1初先発の三浦弦太も含めて、
これまで才能を認められながらも、
出場機会がなかなかなかった若手が、
苦しいチーム状況の中で結果を残した。

2005年の長谷川健太監督1年目、
残留争いを繰り広げる中、
兵働、青山、枝村といった1年目の若手を
積極的に起用してJ1に残留したのを
思い出した人もいるんじゃないだろうか。

金子・水谷の躍動は、他の選手にとって
いい刺激になったと思うし、
まだまだゴトビ監督時代の「クセ」が抜けないらしい
主力の選手たちにとっての
ある意味「お手本」のようになったかもしれない。

同じ10代の石毛も良くなってきたのも、
思い切りのいいプレーが出てきたからで、
若手の多いチームとして、いい傾向にあると思う。

そんな若さの良い部分もありつつ、
試合終了間際にまたも失点を喫して、
同点に追いつかれたのは、
リードしてるとイケイケになっちゃう、
若さの悪い部分だったけど。

今日の試合が、選手それぞれの
メンタル面に及ぼす影響は大きいと思う。

偶然じゃない得点で後半に逆転したわけで、
これまで点を取られると
下を向いていたチームにとって、
大きな自信と勇気になったと思う。

停滞期を乗り越える、
ひとつのきっかけになりうる試合だったと思う。

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