2015 シーズン新体制発表記者会見

昨日、サッカーJ1清水の
『2015シーズン新体制発表記者会見』があった。

そこでは2人の新コーチと、
8人の新加入選手がお披露目されて、
いよいよ新シーズンに向けての準備期間が始まる。

ただ昨シーズン、
ギリギリ残留したことを考えると、
戦力が整ったとは言いにくい。

新加入はJ2からの移籍と、
高卒ルーキーがほとんど。
あとはレンタルバックの選手たち。
と、まだ見ぬ新外国人。

昨シーズンと比べると、
ノヴァコ、高木、吉田っていう、
レギュラー3人を放出したわけで、
単純な能力や実績を比較したら、
戦力が落ちているようにも見える。

34人+新外国人という大所帯で、
競争が激しくなるプラス面もあるけど、
絶対的な存在は、今のところ正直いない。

選手たちの成長と、
大榎監督のもとでのチーム作りに、
成績の浮き沈みはかかってる。

ただそんな状況だけど、
実は、新シーズンが楽しみだったりする。

まあ毎年、この時期って、
最高のシーズンを思い描いてるわけで、
どんなでも楽しみな気持ちになるんだけど。

理由なく楽しみってわけじゃなくて、
今回の補強でかなりプラスだと思えることがあって、
それは2人のコーチの加入だったりする。

もともと若手が多いクラブで、
選手を伸ばしていくことが重要だったのに、
前のゴトビ監督は、代表監督の経験からか、
理想を追求するタイプだったからか、
完成した選手を使う練習方法とチーム戦術で、
うまく選手を伸ばせてなかったような感じだった。
結果論でしかないけど。

特に若手に必要なフィジカル面の強化や、
細かく教えるトレーニングは、
あまりできていなかった様子で。

それが今シーズン、
古邊フィジカルコーチのトレーニングと、
大榎監督の丁寧な指導で、
選手たちが伸びやすい環境は整った。

34人という大所帯の中から、
何人の選手が大きく伸びていくか、
それが今シーズンの重要なポイントになる。

高校ナンバーワンとか、
大学ナンバーワンとして入ってきた選手が
ゴロゴロいるわけで、何かのきっかけで
選手が伸びれば、戦力は整っていくと思う。

伸び悩んでる若手が多い中、
突き抜けた存在が生まれる可能性は、充分ある。

そしてもうひとり加わったコーチ、
アダウトGKコーチの就任も大きい。

指導が優秀だと評判なうえに、
日本語でコミュニケーションをとれるのは、
GK陣の強化や安定につながる期待は大きい。

昨シーズンの最大の問題は、
60失点という、リーグワースト2位の失点の多さだった。

日本語での指導ができ、
日本語で相談に乗れるGKコーチの就任は、
特に昨シーズン不安定だった櫛引の成長につながるはずで、
ひいてはディフェンスの安定を生むと思う。

ちなみに守備面では、GKだけじゃなく、
フィジカルトレーニングを積むことで、
ボールを奪われたらすぐ奪い返す体力が
しっかりついてくるはずで、
全体としての守備力も上がると思う。

昨シーズンほどの守備の崩壊は、
さすがに起こらないんじゃないかと思う。

ただ、昨シーズンと同じで、
身長の低い選手が多くて高さが足りてないから、
そこが不安要素ではあるけれど。

そして全体として、当然だけど、
大榎サッカーは、昨シーズンよりも確実に良くなる。

昨シーズンの大榎サッカーが、
今シーズンの姿だと思っちゃいけない。

走ることが重要なサッカーをする指導者が、
フィジカルが整っていない選手たちを使って、
準備期間もない中で戦ってたわけで。

今シーズンは走力が上がるし、
戦術を浸透させる期間もしっかりとある。

個で勝負するだけじゃなくて、
組織で戦う走るサッカーだから、
フィジカルが強化されれば、戦力の上積みがなくても、
戦えるチームになるんじゃないかと。

とはいえパスサッカーをしたときに、
圧倒的な個を持った選手も必要なわけで、
チームがどこかで壁にぶつかる可能性はあるけど。

そういう壁にぶつかったときには、
村田や竹内といった“ひと刺し”できる個が、
さらに良くなっていればいいなと。

楽しみなのは、そんな感じだから。

大榎監督が掲げた「優勝」の目標は、
バカにされるかもしれないけれど、
間違った目標じゃないと思う。

Jリーグはビッグクラブだけが
優勝するようなリーグじゃないし、
お金がないクラブも躍進する。

特に今シーズンから2ステージ制になって、
各ステージは短期決戦になるから、
若手が多い清水は、乗ればひょっとする。

ちなみに社長も変わって、
これまでメインスポンサーからの出向社長だったのが、
サッカークラブ経営のプロの社長になった。

今シーズンは、
チームの戦力としては現状維持でも、
クラブとして大きく戦力アップしたと思う。

ゴトビ監督のもとで
建物とか環境といったハード面を整え、
大榎監督のもとで、
クラブチームとしての人材っていう、
ソフト面が整ったんじゃないかと思う。

静岡に本拠地を構えるクラブとして、
育成を掲げるクラブとして、
お金のないクラブとして、方向性はこれでいい。

あとは、いい方向へ進んでるだけに、
変化の1年目に、どのくらいか結果が残ってほしいと思う。

そして何言ってんだと思われるかもしれないけど、
あわよくば、優勝してほしい。

「totoで6億円当たっちゃうかも!」
っていつもワクワクしちゃうんだから、
それ以上に現実的な優勝は、期待しちゃってもいいでしょ。

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