お正月の風物詩・第96回箱根駅伝に、
母校の筑波大学が26年ぶりに出場。
天気が良く、気温が下がり、
絶好のコンディションとなった大会は、
シューズの進化もあり、超ハイペースな戦いに。
優勝した青学は、大会記録を6分46秒も更新。
さらに7区間で区間新が出る大会となった。
そんな中で筑波大学は、予選会の気温が高く、
スローペースだったことも味方して、
予選6位通過だったものの、
スピード勝負となった本大会では力負け。
最下位の20位に終わり、ほろ苦い復活の大会となった。
それでもフィニッシュ地点、
箱根路を走った選手たちは、笑顔だった。
シード権獲得を本大会での目標に掲げた中で、
もちろん悔しさはあると思うけど、
全力を出し切ったうえでの最下位は、
納得できるものだったのかもしれない。
区間20位となった選手でも、
個人記録を見ると僅差ばかりで、
大きく遅れたわけじゃない。
今後それぞれが少しずつ力をつけることで、
上を目指せそうと思えた、2日間だった。
選手たちの成長を促す大会になったと思う。
これから目標はどんどん高くなっていくし、
要求も高くなっていくだろうけど、
「次の大会からひとつ上の目標を持てる」だけで、
本大会出場の意義は大きいはず。
選手たちが、より高い目標を、
より現実的なものとして持てることは、
成長するために大きな意味があったと思う。
今後の環境整備としても、
本大会に出場したことは、かなり大きな意味があった。
国立の筑波は、私立のような潤沢な資金がないため、
「箱根駅伝復活プロジェクト」で、
クラウドファンディングや基金が行われてきた。
予選最大のサプライズとして大きく報道され、
卒業生を中心に支援の輪が広がったことで、
予選突破後のクラウドファンディング第5弾では、
過去4回の合計額をも上回る、1500万円以上の支援が集まった。
今後も必要に応じてクラウドファンディングが行われるはずで、
常設されている筑波大学基金もあり、
資金はさらに集まっていくと思う。
今大会の予選突破が「サプライズ」と言われたように、
選手個々が持つ記録としては、
現段階で予選落ちの位置にいる。
ただ、26年ぶりの本大会出場という収穫で、
大事な種を手に入れることができた。
次の収穫を楽しみにしながら、
成長をずっと見守っていきたいと思う。