J1第11節、清水はホームで
湘南と対戦し、1-1で引き分けた。
以前のただ耐えるサッカーではなく、
今日もボールを運べていて、
ある程度、主導権を握れていた試合。
意図的でスムーズにボールの動かし、
チームの成長を感じられたものの、
またも終盤に失点してドロー。
なかなか勝てない状況は続いている。
3試合連続ドローで、うち2試合は88分に失点という、
もどかしい結果ではあるものの、
確実に良くなっている、と実感できた試合。
神戸戦から良くなっていたビルドアップが、
3試合続けてある程度できているということは、
相手との相性によるものでも、偶然でもなさそうで。
少なくとも今日のスターティングメンバーは、
ロティーナ監督が目指すサッカーに、
慣れてきているんだと思う。
考えなければ動けない状態から、
考えなくても動ける状態になることで、
余裕が生まれ、視野が広がり、選択肢が増える。
今日の試合では、ワンタッチでボールをつないだり、
斜め前へつけるパス、一人飛ばしたパスなど、
相手のプレスを回避することができていた。
そして、前へ運ぶことができていた。
ボールを保持できることで、
守備の時間が減り、失点の可能性が下がっていた。
課題は、誰もが感じる、試合終盤の失速。
疲れが見えた選手がいても交代が遅く、
前線からのプレスが弱まり、相手にボールを持たれた。
相手をフリーにする場面が増えた。
そうなると、守備が甘くなってしまうから、
相手の精度が高くなって、スーパーゴールも生まれやすい。
結果的に、監督は早めに交代させる決断が必要だった。
そして監督が早めに交代したくなるよう、
控え選手のレベルアップがもっと必要なんだろうと思う。
ロティーナ監督の過去の実績から、
「ロティーナ戦術がうまくいくまで10試合かかる」
と言われていたけど、清水でもその雰囲気がある。
10試合前後を境に、ボールを動かせるようになり、
引き分けが「勝ち点を拾ったドロー」だったのが、
「勝ち点を逃したドロー」へと変わっている。
降格圏ギリギリにいるけれど、
希望を持てる内容になってきた。
薄明かりが、見えている。