2015 J1 2nd第15節 苦しみの中のホーム最終戦

J1 2ndステージ第15節、
清水はホーム最終戦で柏と対戦し、0-3で敗れた。

残留争いのプレッシャーがなくなったものの、
関係なくこれまでと同じ低いパフォーマンス。
残り2試合が変則的に、
どちらもアウェイで良かったとさえ思える試合内容。

プレーの精度が相変わらず低く、
ミスで攻撃が終わったり、カウンターを食らったり。
相手への寄せが甘く、簡単にボールを回され、失点を重ねていく。

これで清水はクラブワーストの10戦勝ちなしとなった。

田坂監督体勢の下でサブやベンチ外だった
ユース出身の石毛、北川をスタメンで起用し、
加賀美を途中出場させた、この試合。

「勝つ」こと以上に「来シーズン」や
「未来」へ向けているように見える選手起用に、
田坂監督からの「お前らががんばるんだぞ」という
メッセージを感じたけれども…

攻撃も守備も形がない今のチームでは、
スペシャルな個の能力がなければ活躍できなさそうで、
何もできないまま、試合が終わった。

ただ、苦しみや何もできないチーム状態を共有し、
練習試合でうまくいっても
公式戦でうまくいかないことを経験したのが、
来シーズン以降のサッカー人生に生きるなら、
意味があるだろうし、意味あるものであってほしい。

そしてこの試合はホーム最終戦ということで、
試合後にセレモニーが行われた。

左伴社長にはわずかなブーイングと拍手が、
田坂監督には大きなブーイングとわずかな拍手が、
本田キャプテンには拍手が送られた。

僕も似たような感情だったりはする。

今年就任してからスポンサーを次々と獲得し、
分かりやすいビジョンを掲げ、
クラブを作り直そうとしているらしい社長。

就任後1度も勝てず10戦勝ちなしなうえに、
攻撃も守備も形が見えないチームの責任者である監督。

監督が交代するたび戦術がコロコロ変わり、
能力を発揮できずにいるように見える選手。

ただ、それぞれへ拍手やブーイングといっても、
そこまで大きくもない、微妙な反応。
外からしかクラブが見えないから、
クラブへどんなメッセージを発信すればいいのか
分からないのが、正直なところかもしれない。

田坂監督へのブーイングも、
勝てずに形も見えないチームを作っている責任者だから、
ブーイングせざるを得ないっていう部分があるかもしれないし、

選手への拍手も、ここ何年もずっと
主力選手が抜けていくのを見てきて、
もう力のある選手を失いたくないっていうのもあるかもしれない。

勝てない原因はきっと複雑で、どこにも問題がある。
そして今だけじゃなく、これまでにも問題がある。

濁流が多すぎて、堤防は決壊してしまった。
作物を次々と植えすぎて、畑は痩せてしまった。

残り2試合で、得られるものがあるかは分からない。

次の試合の相手が、今日J2降格が決まった山形だからって、
来シーズンのJ2前哨戦になるかといえば、
今のチーム状況的に、それほどの意味は持たないと思う。

壊れない堤防を作る必要がある。
痩せた畑を耕すところから始まる。

準備が整うまで、苦しい時間を過ごすしかない。

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