アジアカップ2019 グループステージを終えて北川

アジアカップ2019のグループステージ、
日本代表は3勝0敗で1位通過。
決勝トーナメント進出を決めた。

この3試合すべてに、清水の北川が出場した。

大迫のケガでの1トップ起用や、
主力を休ませた第3戦でのトップ下起用もあって、
貴重な出場機会を得ている北川。

しかし3戦ともゴールを決められないどころか、
1戦目の失点に結び付いたボールロストが、
2戦目の消極的なプレーに繋がっていたようで、
ボールを受けるシーンすらあまり見られない、
残念な結果と内容だった。

3戦目でようやく積極性が出始め、
走りでの貢献ができるようになったとはいえ、
まだまだ本来の能力を発揮できていない。

北川は、裏へ抜ける巧みさやボールタッチの上手さ、
一瞬の反転やシュートの精度など、
非凡なものをもっているのは間違いない。

そして、良くも悪くも「チームプレイ」を重視する。

清水の中で北川の能力は非常に高いから、
得点をとること、生かされることが
北川にとっての「チームプレイ」になる。

でも日本代表は日本トップレベルの選手ばかりで、
ゴールを決められる選手が十分にいる。
そうなると北川にとっての「チームプレイ」は、
得点をとらせること、周りを生かすことになってしまう。

個の力でチャンスを作っているチームにあって、
北川は埋没してしまう。

それは良さとしては、
北川が3戦目に手ごたえとして感じた
「動き出しが無駄じゃない」という思い、
悪さとしては長友が2戦目のあと指摘した
「遠慮」につながるんじゃないだろうか。

今の状況を抜け出すために、
北川はエゴイスティックになる必要はないと思う。

必要なのは、ちょっとした過信かもしれない。
例えばゴール前、体勢のいい味方の選手よりも、
体勢の悪い自分の方がゴールを決められる自信があれば、
選択肢はシュートになる。

北川はもともと、相手へのプレスを献身的に行い、
ボールを持たないときの効果的な動きも続けられる。

そのベースは北川なら忘れずできるはずで、
あと必要なのは、ときに仲間よりも
自分を選択肢の上に考える過信。

過信するのは、それはそれで難しいし、
じゃあその判断は正しいかというと分からないけど、
ときには、過信も必要なんじゃないかと思った。

代表での北川を見ていると。

さあ、決勝トーナメント。

このグループステージ、
オフシーズン明けのコンディションが上がっていない中で、
3試合をこなせたことは収穫。

大迫のケガがどこまで回復するか分からない中、
プレーがちょっとずつ良くなってきている北川に、
出場するチャンスはまた巡ってくると思う。

わずかな変化で、結果は変わる。

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