新型コロナウイルスの感染拡大を受け、
Jリーグが3月15日までの全公式戦
94試合の延期を発表した。
2011年の東日本大震災以来の大規模な延期で、
自然災害以外では初となる中断が決まった。
こういう前例のない問題に直面したとき、
Jリーグは行動が早い。
東日本大震災のときもそうで、
Jリーグは震災の6日後、
チャリティーマッチの開催を発表した。
ベガルタ仙台は被災地に残り、
復旧活動やサッカー教室での触れ合いなど、
地元の人たちと一緒に活動した。
東北出身の選手たちが中心になって、
被災地でのボランティア活動を積極的に行った。
Jリーグが先陣を切った様々な対応が、
他のスポーツも立ち上がるための肩になり、
スポーツは多くの人が立ち上がる杖になった。
今回、国が「これから1~2週間が急速な拡大に進むか、
収束できるかの瀬戸際」と発表したことで、
Jリーグは即座に「中断」という重い決断をした。
それはJリーグが、ルヴァン杯という
翌日に行われる試合があったからというのは大きい。
ただ、ここに至るまでも、
全クラブのWEB会議で議論が重ねられ、
今日のWEB会議、全会一致で決断が下された。
Jリーグとして今どうするべきか、
議論できる組織で、決断できるトップがいる。
周りの様子を伺わず、スパッと決められる。
しかもプロ野球や大相撲、Bリーグに
断りを入れて、この決断を発表する配慮もあった。
Jリーグっていいな、と思える決断だった。
そして同時に「延期しない」
「中止しない」と決断する団体があっても、
そこに正当な理由があれば、いいことだと思う。
例えば東京マラソン。
一般参加がなくなり、エリート選手だけが走るなら、
東京の道路を走るだけだから、問題ないと思う。
沿道での応援自粛も要請しているわけで、
運営やら警備やらボランティアやら人は集まるけれど、
それが大きな感染リスクにならないのでは。
中止しない決断を、医学的な説明とともに、
しっかりと伝えれば、理解は得られると思う。