箱根駅伝予選会 筑波大学は11位で落選したけれど

箱根駅伝予選会、10位までが本戦に出場できる戦いで、
前回6位で予選を突破し、26年ぶりに本戦に出場した
筑波大学は、11位で予選落ち。

各校12人がハーフマラソンを走り、
上位10人の合計タイムで争われるこの予選で、
10位との差は、10人合計で18秒という僅差だった。

結果だけを見たら、
「前回よりも後退した」と思うかもしれない。

いやいやそんなことはなくて、
僕は前回よりも前進の予選敗退だったと思う。

残念な思いはもちろん強かったけれど、
スピードレースでも戦えたことに、
本当に力がついてきたうれしさもあった。

前回は、ペースの遅さが
筑波の順位を押し上げた側面もあった。

持ちタイムでは筑波の予選突破は厳しいとされる中、
気温がスタート時の17.9℃からグングン上昇、
暑さで各校タイムが落ちる中、
筑波が順位をグングン上げていって6位。

今回、新型コロナの影響で
無観客の平坦なコースを周回し、
気温11.6℃で冷たい雨が降るスピードレース。

去年の筑波なら厳しかったかもしれない
タイムが試されるコンディションで、
11位という本戦出場を狙える位置で戦っていた。

しかも2人の選手が上位グループを走り、
結果、体育を専門としない社工の猿橋選手(4年)が日本人2位、
体専に一般入試で入った西選手(4年)が日本人5位の快走。

去年にはまだ足りないように見えたスピードを、
この1年間でしっかりとつけていた。

18kmの時点で13位だったのが、
フィニッシュでは11位まで順位を上げる、
去年も発揮した粘り強さも健在。

筑波は本当に力がついたんだなと思った。

力がついている理由は、外からは分からない。

ただ去年の強化でやっていたのは、
目標管理シートなどを使い、選手たち自身が考え、
力を伸ばしていくという手法。

その継続は、確実に力をアップさせていると思う。
選手たちの“力を伸ばす力”が上がっているはず。

さらに前回の本戦出場で、予選突破が夢ではなくなり、
予選突破は現実的な目標になった。
予選突破をイメージできることは大事で、
練習や日常生活の質が上がっているんだろうなと思う。

そして現在の4年生は、筑波大が
箱根駅伝復活プロジェクトを掲げる中で走り、
26年ぶりの本戦出場という偉業も成し遂げた。

1年のときから活躍してきた相馬選手は、
最後の予選で力を出し切れなかったものの、
「国立大学が、箱根駅伝の舞台に再び立つために、
私学に挑戦している姿に感銘を受けたから」と選んだ
筑波大を牽引し続けた。

2年のとき、関東学連の一員として、
筑波大生で12年ぶりに箱根路を走ったことで、
チーム内にものさしができ、
レベルが上がったというのはあると思う。

猿橋選手・西選手の好走は、
そうした積み重ねあってこそだと思う。

来年の正月は残念だけど、
筑波の駅伝は、ますます楽しみになっている。

前回の箱根駅伝本戦出場で、
力のある選手、向上心の高い選手が
集まりやすくなっていると思う。

大学の4年間で力をつけた選手の存在は、
箱根駅伝での活躍を目標にする高校生だけじゃなく、
長距離で日本のトップになりたい高校生が
筑波を選ぶ理由になる。

そうして目標が高い選手、
自ら考える選手が多く集まることで、
もともと力のある選手が、力を伸ばしていく。

そんな大きな可能性を秘めていると思う。

今回が最後の4年生は悔しいだろうけど、
長く応援する立場としてあえて書くと、
残念な気持ちの中に、ワクワク感のある敗退だった。

おつかれさまでした。

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