メディアはお客さんである
国民が喜ぶ番組や記事を作ることがある。
オリンピックを楽しみにしてる人が多ければ、
オリンピックが楽しみになる情報を伝え、
オリンピック開催への批判が多ければ、
開催は難しいんじゃないかという論評を増やす。
これで視聴率や部数やアクセス数を稼ぐ。
ニーズに合った情報、
お客さんが気持ちいい情報を伝えようとする。
今でいえば、オリンピックに批判的な内容が、
いっぱい見てくれるし、お客さんが気持ち良くなってくれる。
から揚げ屋出しときゃ売れる、みたいな。
今、タピオカの店を出しても売れないわけで。
食べたい物を提供する。見たいものを見せる。
ジャーナリズムという創作料理よりも、
ビジネスになる流行りのグルメを提供する。
同じ情報でも、印象を伝え方で変えることもできる。
例えば「五輪開催をどうするとよいか?」という調査。
「中止」が4割、「再延期」が4割という情報に、
「五輪の今夏開催に8割が反対」と見出しを打っても、
「五輪開催に反対は半数以下」と見出しを打ってもいい。
夏にできると思うかという情報性だから、
8割反対が正しい見出しの打ち方なんだけども、
もし五輪を楽しみにする人が増えてる流れなら、
「反対は半数以下」の見出しを打つメディアも増える。
もちろん情報自体は、いろんな角度から提供されている。
でも、多くの人にとって興味がなければ埋もれる。
ヤフーでいえばトップに上がってきにくい。
それがニュースというか、メディアというか。
ネットの時代に、その傾向は増してるのかもしれない。