2014 J1第4節 勝者のいない試合(試合自体について)

J1第4節、清水はアウェイで
浦和と対戦して1-1のドロー。

この試合も前半は攻め込み、
後半は一切形を作れない展開。

サイドを使われて
防戦一方だった後半を1失点でしのぎ、
どうにかドローで終えられた。

世間的には試合内容よりも
気になることがある試合だけど、
今日は試合内容について。

いい面も悪い面も見えた試合だった。

■良かった面

六平と竹内っていう、
水曜のナビスコ杯を4-0で勝ったコンビが、
前半、清水の攻撃を魅力的なものにしていた。

ボールをもらいにいく動きが、
選手間の距離を良くしていて、
パスがつながっていた。

例えばディフェンスラインの選手が
ボールを持ったとき、
その2人のどっちかがパスをもらいにきて、
ボールの預けどころを作ってあげてた。

特別なことじゃないんだけど、
これまでの清水はなかなかそれができず、
ディフェンスラインでボールを持ったとき、
相手の選手に詰められて、
縦にロングボールを蹴って、
キープできず相手ボールになっていた。

それが「前半は」改善されてた。

その距離感の良さから、
攻撃でも最近の清水では見られなかった
得点に結びつきそうな華麗なパスワークを、
見ることができた。

例えばこんなシーン。

前半25分、河井のサイドチェンジから、
吉田がダイレクトで前にいる大前へ、
さらにダイレクトで大前から吉田、
吉田はワントラップでノヴァコ、
ノヴァコがダイレクトヒールで中央へ、
そして走りこんだ吉田が左足でシュート。
惜しくもシュートが左に外れたシーン。
(玉乃解説「スーパー!スーパー!おぅ…」)

後半8分、大前が自陣でのボール奪取から
右サイドを持ち上がり中央の長沢へ、
ノヴァコへ落として、石毛、
最後は長沢とダイレクトでつながり、
長沢が反転したものの、
シュートを打てなかったシーン。
(玉乃解説「打てていたらジネディーヌ・ジダンでしたよね」

後半アディショナルタイム、
六平が中盤から前線のノヴァコへ
グラウンダーの速いパスを入れて、
大前へ落とし、駆けあがってきた六平へ。
そして六平がスルッと浦和の選手をかわして、
シュートを放ったもののキーパーに阻まれたシーン。
(玉乃解説「ウソでしょ、ウソでしょ!」)

久しぶりに、パス回しにワクワクした。
ただのパス回しじゃなくて、
得点のニオイがするパス回し。

それは距離感の良さだったり、
竹内・六平が中盤でパスをつなげたことが、
大きかったように思う。

ショートカウンターじゃなく、
ツインタワーへのクロスでもない、
相手を崩す新たな術があった。

そして、ナビスコカップで
内容はそこまでじゃなかったにせよ、
結果を出したダブルボランチを、
そのまま起用したことは、
サブの選手にとって
強烈なモチベーションになったと思う。

ナビスコカップで結果を残せば、
リーグ戦でも使ってもらえる、
それが形として示されたことも、
今後チームを底上げするうえで大きいと思う。

選手を心理的に管理する
ゴトビ監督らしい采配だったと思う。

■悪かった面

また後半に、内容が悪くなった。
前半とは別のチームになっていた。

後半もチャンスがあったとはいえ、
ほとんどの時間を押し込まれていて、
何度もサイドを破られた。

前半はサイドを自由にさせても、
相手にそれほど突破力がなかったから
問題なかったんだけど、
後半の頭から浦和が選手を交代して、
突破できる選手をサイドに置いたことで、
清水は一気に厳しくなった。

サイドを自由にさせられなくなり、
全体的にバランスが崩れ、苦しくなった。

清水はサイドの守備が脆いから、
相手のワイドの位置に
個人技の優れた選手や速い選手がいると、
突破されて、ひいては全体のバランスが崩れる。

あとショートカウンターを狙ってるから、
相手の中盤の底に技術あるベテランがいると、
いなされて、かわされちゃって、
プレスがかからず一気にピンチになったりもする。

今回はサイドを突かれてやられた。
ハーフタイムに修正されて、
後半やられるパターンをどうにかしたい。

ピッチ上で選手たち自身が修正できる、
そんなチームにならないと、
同じことが繰り返されちゃう気がする。

そんな、試合内容。

全体的にいえば、
これからに期待できる試合だった。

次の相手、FC東京は未勝利で、
チーム状態がまだまだ良くないっぽい。

ここできっちり勝って、
またナビスコ杯で新たな選手が活躍して、
いい循環が生まれることを願ってる。

というわけで、明日は無観客試合について。

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