J1第3節、清水はアウェイで
札幌と戦い、3-1で勝利を収めた。
前半はいわゆる“ミシャ式サッカー”に翻弄され、
サイドチェンジをうまく使われて失点。
それでも耐えると徐々に慣れてペースを握り、
終わってみれば3点を奪っての逆転勝利。
シーズン開幕から2勝1分という、
素晴らしいスタートを切った。
実は残留争いをした昨シーズンも、
最初の3試合は2勝1敗で、
失点1と好スタートを切っていた。
だから今シーズンが、
特別いい結果になってるわけじゃない。
ただ、大きな違いは試合内容。
昨シーズンは「偶然守りきれた」シーンが多く、
得点シーンも意図がそこまで感じられなかった。
ボールを持っても、よくバタついていた。
それが今シーズンは、ファンソッコを中心に守備が安定。
チーム全体が余裕を持ってプレーできていて、
ボールをただ蹴り出すシーンは去年より減った。
前にクリスランやテセがいるから、
苦しくなったらあえて、アバウトに蹴り出すことはあるけれど、
クリアしては拾われ…を繰り返すシーンはだいぶ減った。
自信が芽生えているんだと思う。
そう思ったのは3点目の河井のミドル。
昨シーズンだったら枠にいかなさそうな場面で、
きっちりと枠に飛ばした。
これは技術が向上したわけじゃなくて、
メンタルの問題のように思う。
よくゴルフや野球で言われる「イップス」は、
自信がなくなったりして力の入れ具合がおかしくなり、
狙った場所にボールを飛ばせなくなるもの。
それと同じようなことはサッカーにもあるはずで、
自信があればミートできるボールも、
自信がなければミートできず枠外へ飛んでしまう。
選手たちの精神状態は、
今、かなりいい感じなんだろうなと思った。
昨シーズンまでのメンタルの弱さ、脆さを、
今シーズンは感じなくなっているのが、
試合内容にも表れているように思う。
あとは、前半フィットしなかったデュークが、
後半になって機能したのも見逃せない。
開幕からの2節から、唯一違うメンバーが、
ケガの石毛に代わって左サイドに入ったデューク。
前半はただ走りまくるだけに見えちゃうほどで、
周りとうまくかみ合っていなかったのが、
後半に入るとシンプルなプレーでフィットし、
豊富な運動量が大きなプラスになった。
そういったヨンソン監督や選手たちの修正力が、
チーム力をアップさせていると思う。
なんだか、チームがたくましい。