J1第9節、清水はアウェイで
神戸と対戦し、1-1で引き分けた。
結果は追いつかれてのドローで残念だったものの、
今シーズンで最もボールをつなげた試合。
苦し紛れの蹴り出しは少なく、
意図したボール運びが多く見られた。
ここのところ負けが続き、今日も引き分けで、
なかなか勝ち点が積み上がっていかないものの、
前向きなドローだったと思う。
前半は相手のシュートが0本、
相手を自由にさせない守備と、
ボールを保持して最終ラインからつなぐ攻撃。
決定的な場面を作ったような
前線でプレッシャーをかけてのショートカウンターや、
得点の場面のような最終ラインからのロングカウンター。
特に相手を完全に上回った前半は、
清水が本来やりたいサッカーに
近かった内容だったと思う。
試合後に選手が話していたように、
今日へ向けた準備でポジショニングをしっかりやり、
戦術が感覚で染みつき始めているのかもしれない。
同時に、今日は戦術のチューニングや選手の組み合わせ、
相手との兼ね合いもあって、うまくいったんだと思う。
今日の1試合だけで判断するのは時期尚早で、
連動して前からハメてくるチームが相手なら、
また徳島戦のように何もできなくなるかもしれない。
ただ、こういう試合がきっかけになって、
徐々に良くなっていけばいいなと思う。
希望も込めて。
ここ数試合、正直ただ耐えるだけの退屈な試合で、
ながら見で試合をチェックしてたレベルだった。
僕がそこまでJリーグにハマってなければ、
しばらく試合を見なくていいかなと思うレベル。
スタジアムで見た帰りに、負けて悔しいじゃなくて、
無感情になっちゃう試合。
それが今日は意図的なボール回しなのが楽しくて、
試合をしっかり見て楽しめた。
興奮したり、痺れたり、おぉ~って声が出ちゃったり。
それは、勝つ以外でもサッカーを見る楽しさだと思う。
「サッカーがつまらなくても勝てばいい」も正論だけど、
すべての試合で勝てるわけじゃない。
負けても悔しいとか、次こそ勝ってほしいと、
感情が生まれることが、プロの試合で重要だと思う。
最低限、今日くらいできないと、
ライトなファンは増えていかないし、
ファンが頭打ちでは入場料やグッズ収入が増えないし、
スポンサーの「地域貢献」に甘える経営になっちゃうと思う。
ロティーナ監督を迎えたクラブは、
東京VもC大阪も、今ごろは結果が出なかった。
で、どちらも徐々にうまく回り始めていったという。
次はまたうまくいかないかもしれないけど、
今日のような内容の頻度が上がっていき、
普通になっていく可能性が見えた試合だった。